表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
236/300

暖房

●暖房●


私は寒いのは嫌いだ

しかし私は暖房というものも嫌いだ

だから熱いを求めることが出来ない

熱い空気は妙に気持ち悪く感じてしまう

だから私は嫌いだ

しかしどうしようもないときがある

今まで沢山の店を見てきた

店の暖房はさすがに消せない

目がとても痒い

暖房は私の目を渇かす

こうなれば私も目をこする他無くなる

ゴシゴシと力強くこする

ちょっと目が痛くなる

目を傷つける行為だからだ

だから私はやめた

ちょっと目が痛い

私は暖房と戦う

もう戦わないとやっていけないからだ

もう体力が無い

喉がカラカラだ

そのまま店内を走りまわる

「ううう、うう、うううううう」

店内で鳴り響くサイレン

『ううううううううううううううう』

うううううううううううううううううううううううううううううううううううう

走りまわる走り続ける

渇いたはずの目から涙

限界を軽く超えて涙が流れてきた

ぽたぽたぽたぽた

それでも涙は止まらない

そして暖房の点いた店内

そんな場所で走っていたカラダは

やはり汗でぐしょぐしょだ

冷やす為に外に出る

冷えまくって寒くなりすぎた

歯をガタガタガチガチ鳴らす

タンバリンのように

良い音だ

いやそんなわけがないだろう

あり得んだろう

とりあえずはまた店内に戻る

しぶしぶと戻る

走って戻る

やはりしぶしぶではなかった

店内はホカホカだった

ホッカホカだった

ああ凄いガタガタガチガチが消える

店内に溶けていく

素晴らしいよコレ

半端やないよコレ

ちょっとビックリした

ちょっと深呼吸しよう

カラダの中が暖かくなる


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ