小さな偉人
三編
●ララバイ●
古い寂しさ
お腹に手を置く
ゆるり膝元に太陽のビーンズ
覗きの為の数センチから
ちょっとだけこぼれたビーンズ
はしゃがないうえに薄っぺらい子
いびつな形に整えて
美しいほど歪むのだ
ああメロディー
閉じた穴から漏れた声
メロディーが大きくしていく
小さくなって声になる
ガラガラ声はレクイエムにも通ずる
永久の眠りが安らぎにより
夢を継いでに破壊衝動を削っていく
良い子は昼寝をしておきなさい
私はあの子を愛子にいく
私のリズムを緩めにいくの
癒やされる為に子守歌
守りにいくために子守歌
魂はいつにも増して
声を張り上げ鳴いていた
●鯨●
潮噴きの量とそのスピード
両立していて良い気分だ
そうやってちゃんと毎日
毎日噴いてくれ
毎日毎日噴いているのか知らんけど
頑張ってみてくれ
呟くのは私自身だ
●小さな偉人●
働く働く働く働く
あのヒトが待っているからです
働く働く働く働く
いつか振り向いてくれるかな
前の偉人が作ってくれた道を歩く
働く働く働く働く
あのヒトが待っているからです
働く働く働く働く
いつか振り向いてくれるかな
前の偉人が教えてくれた道を歩く
働く働く働く働く
あのヒトが待っているからです
働く働く働く働く
いつか振り向いてくれるかな
前の偉人を助けてくれた道を歩く
あのヒトは今もあの場所で
子づくりに励んでいるのかもしれない
あのヒトの傍には屈強な護衛もいた
あのヒトはずっとそこにいる
その姿を知るすべは無いけれど
あのヒトが待っているかも分からないけど
働く働く働く働く
いつか振り向いてくれるかな
あのヒトは素敵なお方だ