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停電

一編

●停電●


真っ暗だ

暗い部屋は なぜだか 怖い

理由なんて 特に無く 怖い


でも

その暗闇の奥の奥 そこには

なにもない なんてことはない

定位置についている 家具

それらが 何もかわらず

そこにある そうであるはず


先が真っクロな道なんて 有り得ないから

ドコか知るとこに ついていく

所詮 暗闇のタキシードを着た ルーム紳士

そんなの恐れることなんて 何もないでしょ


さぁ 前に進むのだ


がんっ


ぬぁ ふぐぅ ふ タタタンスのカドめ さては暗闇反抗期 ね

でも タンスに負ける

ワタシじゃないんだから ね

足の小指を犠牲にしてでも 前に進む覚悟はある


どどどっっ


んぅ ぁあ

もう なんでこんなとこに 本棚があるの

さては 勝手に移動したのね

足を見せてよ 中にダレかいるんでしょ

ワタシをコケにはさせないからね

あぁ むなしい

とりあえず あとで本棚の本 片づけないとなぁ もう


懐中電灯 たしか二階にあったなぁ


…………………………怖いなぁ


でも 無いとキツいよなぁ……うぅ


ぎしっ


うゎぁ 暗いとキツいな この音

いつもよりも かなり怖い すごい怖い


でも 行かない と なぁ……


そー…


ぎしっ(ひっ)


ぎしっ ぎしっ ぎしっ ぎしっ

ぎしっ ぎしっ ぎしっ ガタッ



ガタガタガタガタガター!


あああああああああぁぅ……


ふぉぉ か 階段で転んだの 何年ぶりだろ…


…また転んだら やだなぁ


…………


仕方ない




よつんばいで 階段をよじ登ろう


よじよじ よじよじ


ぷつん


あ 停電終わった



ヒカリを手にしたワタシは 最強だ

暗闇なんて 怖くないぞ ふふっ


ん?


ふと 気づけば アイツが階段の最上段から ワタシを見ていて


「…なにやってんだ? おまえ」


話し掛けてきた

なにをしている か…?


ワタシは今


……は! よつんばい


ぅ あうぅ…



ホント…最強だよ

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