ゴミ唄
三編
●チリ●
白いチンカス
ひらりひらりと地面で舞い散る
次第に雨とかにカラダを濡らされて
カラダが重くなって重くて重くて
地面にへばりついて風にも負けず
雨には負けてカラダを薄めて
抵抗しないで適当にボロけていけ
はあ溜め息も白き
白いチンカス
ひらりひらりと地面で舞い散る
次第に雨とかにカラダを濡らされて
カラダが重くなって重くて重くて
地面にへばりついて風にも負けず
雨には負けてカラダを薄めて
抵抗しないで適当にボロけていく
チリも積もれば山となろうに
●小枝●
びゅうんびゅうんと風に乗って踊るのさ
小汚い小汚い細木のもと
パキンと折れたわけではなく
みしりみしりと折れていったのさ
小枝をハキハキした存在だと勘違いしてはいないか
事実は風に乗るしかなく
しかもその先の道で話を振られようと
ハキハキと答えることも出来ずに
支え木もないのにみしりみしりと
音を立てて二つに割れる
踊るではない
ズレた時計の針の尻を必至で舐めようと
舌を前に突き出しているだけだ
そのくせ自分は誰とも関わる気が無いと
いつも一人でいる理由を適当に言って
必至に舌を突き出しているだけだ
●ガム●
さんざん味を楽しんで
さんざん色を吸われて薄れて
まあまあ噛んで膨らませてもらって
さんざん匂いを持っていって
良いようにクチャクチャと音を立たされながら
この数時間の後には
飲み込まれるか
そこら辺で適当に吐き出されるかだ