詩人
一編
●呟きの声●
空次ぐ
呟きの歌
草原は安らぐ
愛に安らぐ
キレイごとを綺麗だと
呟きながらに吐息
草原は夢のように見つめられる
命の次に耳に残るのは呟き
●詩人●
ああなんとまあ綺麗な声か
度々ここへ訪ねていたが
あなたほどの声を聞いたのはいつ頃だったか
いや思い当たらない
ということは記憶に存在しない声か
その容姿にその声
かつて存在していた
全ての美女も圧倒されよう
お褒めの言葉を有難う御座います
あなたほどの明るい方は
私の記憶にも御座いません
あなたのような面白い方はそうはいないでしょう
少なくとも私の記憶には御座いません
おお其処まで言ってくれますか
では感謝の気持ちを詩に込めましょうではないですか
○輝きの歌声○
ああ星が舞う
この黒く輝く健気な声のもと
ああ星が舞う
この赤く染まりし遊園のなか
持てば涼やかなりし夢の雫石
風に捲られし捲られし画用紙
荒れ狂うタコの足
たまに外れし例の糸
鏡が映すは我が醜貌
癒やしをくれるならせめて夢へ
夢にも見える煌めきの歌声
○○○○○
いかがでしょうか我が詩は
素晴らしいですね
言えることなど無い程に
ずっと見ていたからでしょうか
そうですね
あなたのその膝もお疲れでしょう
平気です
故の先に居るあなたの為ならば
○○○○○
ああ夢ごこち
芸は尽くしておらぬというのに
老いすらも捨てて消えた星
黒く輝く小さな星
鏡に映す身に光を捧げ
月