イエロー
四編
●タイムオープン●
駅のホームの端の方に
飲みかけのコーヒー缶置いて
肩を回して叫んでいった
良く出来たくっせえタバコの匂いが重なって
肩の周りだけをウロチョロ回っているね
気まぐれなクソバエ
ブーンとうるさい
ダチは掃けたよ
片隅の汚れ空に乾杯
●タイム・ザ・イエロー●
「黄色は忠告の色
今は前に出るんじゃない
これ以上はぶん殴んな
ファールファールファールファール」
小声の忠告ありがとう
イエローは好きな色なんだよ
透明なグラスに注いでおいた
C.C.Lemonが飲みたいね
うどんのコシを良くするように
何度も踏んで踏んで踏んで
ギロチンにかけられた鉛首
刃が少しズレたら
ポロリと落ちる軟弱者よ
今はそれではダメなんだね
こぼれそうになった
バケツの中の水よ
乾くまで待つか
ガムシャラに掻き乱すか
緋色に染まる
この身の上に垂らし続けるか
暮れていくんだ
小さな身の破片を片方の手のひらに
どうせ何にもならないムダな液ならば
せめて誰かどっかの奴にぶちまけろ
ノンストップで駆け抜けて
イエローカードを赤く染め上げろ
なんかしてさ
●タイムオーバー●
カバさん並みにでっかい欠伸だね
夜更かしはカラダに悪いよね
そんなことは昔から知っているよね
それでもやってるよね
時間無いもんね
あったけどムダ使いしたからね
ちゃんと有効に使いなよ?
●タイムアウト●
髪を切ってた
久しぶりの日
髪は長かった