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黒の影は伸びる

二編

●アナタというヒト●


アナタというヒトは

本当に酷いヒトだ

アナタというヒトは

ワタシのお金を勝手に取っていくヒトだ

アナタというヒトは

本当に酷いヒトだ

アナタというヒトは

ワタシのお菓子を遠慮がちに食べるヒトだ

アナタというヒトは

本当に酷いヒトだ

アナタというヒトは

ワタシになんの心配すらもさせようとしなかった

アナタというヒトは

本当に酷いヒトだ

アナタというヒトは

どんなときでも笑っていた

アナタというヒトは

本当に酷いヒトだ

アナタというヒトは

アナタというヒトは

ワタシに夢だけを見せて去っていった



●クロカゲ●


揺れる黒いカゲ

夕焼け空をバックに胴を長くして

空をひたすら見つめているんだ

この光を目に焼き付けて

明日を探しにゆくことにしてみる



ゴミが散らばった

そこらへんの道路にへばりついて

踏み潰されても

何も言わないで歩き続けている


だから


空を見た

すると青い青い空が広がっていた

緩やかな流れに乗り切る雲

鳥は白いツバサを広げて飛んでいる

壊れそうなくらいに小さなカラダで


それを心配してみるクロカゲ

見上げることしかできないクロカゲ



コワイコワイ夜のなかでは

寄りかかることしかできやしない

カラダは大きくなるね


それでも


動けないから意味はない

動けないなら意味ないじゃん



そらそら

太っていくね

オレはなんにも食ってないのにね


最近は全然 空を見ない

見れるものは汚れてしまった天井だけさ


ほーら


こんなにムダな日々は他にない

お菓子の空〈から〉を包むだけの毎日

ちょっとくらいは外に出てみよーぜ

だるがんなって


それとも


外の世界に飽きちゃったかな?

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