絶望
2035年人類は進化した‼︎世界中の人間が能力に目覚めたのだ。しかし!能力に一人だけ目覚めなかった悲劇の主人公はなにをするのか⁉︎
2035年、人類は進化した。
その進化は活気的だった。分かりやすく説明すると、個性が強まったと言おうか。
はっきり言って能力覚醒だ!超能力だ!まあ世界中の人間が、ある日の事件によって超能力に目覚めたのだ。
その事件とは、太陽からのプラズマ放出だと思われる。(正確には分からない。)
そのプラズマが人体に何らかの仕組みによって、漫画の世界だけだと思っていた超能力が現れたのだ。
超能力の仕組みはまだ分かっていない。
先ほどは世界中の人間がといったが、間違いだ。世界に一人だけ能力に目覚めなかった人がいた…。
〜2038年。
どうも俺の名前は坂木真司。無能力者だ。でも俺の通っている学校は能力育成学校だ。なぜ無能力者の俺が入れたかと言うと、いわゆるあわれみだ。かわいそうだから、入れてあげようって感じだろう。ありがたいが、迷惑だ。
皆能力を持っている。俺は持っていない。そんなの劣等感に押しつぶされてしまいそうだ。午後の能力育成の授業はいつも見学だ。
さて、昔話をしようか。それは3年前、俺が中学二年生の時の話だ。
俺はその時いわゆる中二病だった。憧れていたのだ。漫画やアニメに出てくる能力に。 だけどある日空が光った。プラズマの光で目がくらんだ。気がつくと、一人のクラスメイトから叫び声が聞こえた。
手から炎が出ていた。それに驚いて興奮するクラス、次々に皆能力を発動させていったんだ。
俺は期待した。もしかして俺にも能力が⁉︎それを考えるだけですごく嬉しかった。だけどいくらがんばっても、何も起きなかった。
学校の人間皆落ち着きを取り戻し皆の能力を確認したりしていた。本人が落ち着くと能力も消えていた。まだコントロールできていないのだろう。
先生の調査が俺のところまで来た。けど俺は何も言えなかった。言えるわけがない、無能力なんて。
先生が確認をとってみたところ、学校で能力が確認できなかったのは俺だけだそうだ。
家に帰っても、親が能力が発動していて慌てていた。
テレビをつけても能力のことばかりやっていた。テレビでは、世界中の人間全員能力が覚醒した可能性があると言っていたがそれは間違いだ。無能力者がここにいる。
その日から俺は中二病をやめた。
現実を見たのだ。自分が今まで憧れていた能力が自分以外皆使える。絶望した。自殺も考えた。自分が死ねば世界中の人間全員能力者ってことになるからな。
けど俺にはそんな勇気はなかった。
1年後には能力の法律が発令された。
能力者憲法だそうだ。それが発令されてから能力者は能力測定というものをやったそうだ。もちろん自分以外の人間が。
能力は強さ、使い勝手によって、ss.s.a.b.c.d.e.fとランク分けられた。そしてssランクの人間さ世界で3人だそうだ。だけど俺には関係無いはなしだ。
俺はランクf以下の無能力者なんだから。
もちろん学校でも噂された、「もしかしてあれが例の無能力者?」とか「能力なんて個性みたいなものなのに、それが無いなんてかわいそう」なと、馬鹿にされたり、あわれみの目で見られたりした。
もう俺にはどうでもよかった。
そして去年この学校が建設された。
能力は個性と扱われ使い勝手のいい能力などは企業などに使われた。
俺には幼馴染がいる、名前は赤木早希。美人で成績優秀、そしてランクはなんとaだ!彼女の能力は「ストップ・ザ・タイム」一定の場所の時間を操れる能力だ。すごくいい能力だ。俺は嫉妬しているが、感謝もしている。
俺は一年前、高校一年の時に不登校になった。理由はもちろん無能力だから。だけど早希は「能力なんか関係ない!あなたが学校に来ないからさみしいわ。」と言ってくれた。嘘でも嬉しかった。
けど学校に言っても何もやることがなかった。馬鹿にはされなくても、同情される、それがすごく嫌だった。
能力を使った犯罪が最近多発している。警察は、名前をかえ、能力者対策部隊になった。その部隊の人達は対能力者のプロだ。
そしてこの学校には、能力者の一番を決める大会がある、俺には関係無いが、幼馴染が出るんだ。応援するに決まっている。
だが、自分は今なにをしているのか分からなくなった。自分は無能力だからと言って諦めていた。諦めなければいつか…なんて思ったが多分無理だ。能力が覚醒したのはプラズマのせい、俺も浴びたはずだ。なのに能力が覚醒しなかったのは分からないが。多分二回目を受けても意味が無いだろう。
俺は頭がいい、だから能力について勉強することにした。
初めての能力バトルものですね。それにしても、主人公すごくかわいそうですよね。世界で一人だけ無能力者なんて、主人公にこれからなにが起こるのか?今考え中です。(笑