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魔法世界の王女は、恋をしてはいけない人に恋をしたーアイドルを夢見るわたしですが、世の中は厳しすぎますー  作者: りなる あい
第13章 〜最高学年 アイドル2年目〜

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13-1. 光を届ける覚悟

最後の学校休み、わたしはあるものを作っていた。

あまり手先を使うようなことをしたことがなかったから、かなり難しかったけれど、あえて魔法を使わずに挑戦した。

昔のわたしならきっと途中で諦めていたと思う。

でも、今のわたしは違う。


完成したものを見て、嬉しくなる。

ハオからもらったブレスレットは大運動会の日に壊れてしまった。

離れていても、わたしはハオのことが好きだと気づけた。

そして、これからもハオを信じる、好きでいると決めた瞬間でもあった。


だから、わたしはブレスレットが壊れたときに飛び散った水晶を集めてお守りを作った。

手につける代わりに、靴につけることができる。


水晶の粒は冷たくて、わたしの指先をすり抜けそうになる。

でも、その冷たさが、なぜか心を落ち着かせてくれた。


手作りの分、思いを込めて作ることができたと思う。

わたしとハオを繋ぐ、唯一のお守りだから、どうしてもリメイクしたかった。

これからも、きっと不安になることもある。

でも、せっかく未来を思い描くなら、いちばんキラキラした世界を想像したい。

アイドルでも輝いて、ハオがわたしを迎えにきてくれる瞬間をー


今年、わたしは魔法学校の最終学年になる。

アイドルも勉学も頑張ろう!


✳︎


わたしたちLUMINA(ルミナ)は無事にデビュー2年目に入った。

これまではグループでの活動がほとんどだったが、最近は少しずつ個人の仕事も増えてきた。


わたしは今日、インタビュー撮影に呼ばれている。

メイクの魔法を施し、可愛い衣装に着替えて、インタビューの撮影に向かう。

あたたかいスタッフの方が迎えてくれた。

わたしの緊張も少しほぐれる。


「LUMINAの結成一周年、おめでとうございます!」


「ありがとうございます。たくさんのLUX(ルクス)に支えられて、活動できることが幸せです。」


わたしは心から笑顔が溢れた。アイドルになれて幸せだから。


「LUMINAの曲は爽やかで青春を感じさせる曲が多い印象です。作詞作曲もグループでしているというのが驚きですが、ネネルーナさんは作詞作曲に関わっておられますか?」


「はい。ご存知かもしれませんが、デビュー曲はメンバー3人で作りました。その後の曲も、ドロテアを中心にですが、さまざまなメンバーが関わって作詞作曲に取り組んでいます。」


LUMINAのこだわりについて伝えることができて、とても嬉しかった。

インタビューのために、調べていただいたことが伝わる。


「ネネルーナさんが関わった曲の中で、思い入れのある曲はありますか?」


「そうですね…」


わたしは考えた。

どうやって伝えよう…

恋愛禁止のアイドルが恋を語っていいのかな…

でも、この思い出のおかげで曲ができているのは事実だし…

ーー一瞬だけ、わたしは目を伏せた。

けれど、すぐに前を向いて答えた。


「特に思い入れのある曲は『Twinkle Love』ですね。

わたしに本当の初恋をさせてくれた人を想って書きました。」


インタビューの方は少し驚いた顔を見せた後に言った。


「あら…!その恋について、聞いちゃってもいいですか?」


優しく聞こうとする姿勢が伝わり、わたしも真実を語ろうと覚悟が決まった。


「恋をする楽しさで毎日が幸せでした。相手の考えていることがわからなくて、一人で空回っちゃったり…不安になって泣くこともありました。」


懐かしい気持ちだった。

ハオとの思い出に心があたたかくなる。


「ネネルーナさんは素敵な恋をされたんですね。」


その言葉にハッとした。

そう…素敵な恋。

でも、過去のものじゃなくて、今もしてるんだけどね。ふふ


「そうなんです。アイドルになる前に、思う存分恋愛をしました。十分な時間でした…

後悔はないんです。

だから今の恋愛禁止期間は、アイドル活動に集中できています。今はファンの方々、LUXにたくさんありがとうと大好きを伝えたいって思ってます。」


アイドルが恋愛を語ることに、不安があったけれど、アイドルも恋愛するんだから、これでよかったよね、と思えた。


「アイドルの恋愛事情を聞くという貴重な回になりましたね。

ネネルーナさんの経験があったからこそ、曲にその想いが生きていることがわかりました。

これから曲を聴く時、これまでと違う目線で、もっと多くのメッセージが受け取れそうです。素敵なお話をありがとうございました。」


「こちらこそ、ありがとうございました。」


このインタビューで、「アイドルは恋愛するな」と言われるかも知れないと覚悟した。

でも、わたしを支え、形作ったものでもある。

わたしは恋をしたことを誇りに思いたいし、隠したいとも思わない。

そんなわたしを好きになってくれるファンを大切にしよう。

ドキドキと自分の信念に気づけたインタビューの時間だった。


アイドル2年目。

魔法学校最終学年。


わたしの「今」を輝かせるために、過去も恋も、全部、大切にして進んでいこう。

光を、希望を、もっとたくさん届けるためにーー


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