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魔法世界の王女は、恋をしてはいけない人に恋をしたーアイドルを夢見るわたしですが、世の中は厳しすぎますー  作者: りなる あい
第11章 ~4年生学期末 誕生祭の裏側で~

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11-1. ハオ視点: 明かされた名、隠された想い

長い間更新が止まり失礼しました。

体調を崩してダウンしていました…

今日からまた投稿を再開しますので

よろしくお願いします!


今日から第十一章です。

物語が急展開を迎えるかも?!

陽のエネルギーが最高潮に達する時期になった。

今日はソランティア様の生誕祭前日。

ネネは寮ではなく公爵邸で過ごすため、俺は護衛としてついてきた。


公爵邸といえばキスマーク事件。

本当にハラハラした。

でも、そのおかげで、こうして護衛としてネネの側にいることができた。


あれからあっという間に月日が流れた。

ネネはアイドルになるという夢への一歩を叶えている。


俺もあれから変わった。

俺の心に剣が立ち、芯が通った。


これから、運命の瞬間がやってくる。

ソランティア様に真実を伝えるんだ。


「ソランティア様、夜に話があります。」


俺は、公爵邸についてすぐ伝達魔法でソランティア様に伝えた。


ネネを送り届けたら、すぐに寮へ戻る予定だったが、お姫様は俺を帰してくれなかった。


目をキラキラさせて、明日の生誕祭で着るドレスを見せてきた。

紫の…俺の瞳の色に似たドレスを。

俺の瞳の色を選んだと思うのは、自意識過剰だろうか…


ネネの柔らかく微笑む表情が、優しい声が俺の胸に突き刺さった。

俺は目と耳にこの光景を焼き付ける。


これがネネの笑顔を見る、最後になるかもしれないからだ。


明日の生誕祭では、レオハルド王子がネネをエスコートすることになっている。

ネネは王女様だから、バレンシャン王国の王子と…

本当はそこに立つのは…


こんなこと考えたってどうにもならない。

今は、自分のことに集中だ。


ネネの嬉しそうな、少し浮かれている様子、公爵邸の中の煌びやかな飾り…

俺の心と間反対で、チグハグな状況に笑えてくる。


ソランティア様に案内されたのは、彼の自室だった。

この部屋に通されたということは、きっと何かあった時、この部屋の仕掛けが発動するからだと発する。


ソランティア様は幾重か防音魔法をかけた。


俺の雰囲気を察したのか…


一息ついてから、俺は真実を打ち明ける。


「ソランティア様、わたしはあなたにお伝えすべき事があります。」


もう一度息を吸って、芯のある声を発した。


「わたしの本当の正体は…

バレンシャン王国第一王子、レオハルド・バレンシャンです。」


部屋がしーんと静まりかえる。俺の心臓の音すら聞こえそうなくらいに。


ソランティア様は俺を見据え


「はやり、そうだったか」


と顔の前で手を組んだ。


俺の正体が薄々バレていることは想定していた。

ソランティア様が気づかないはずがないと。


「だが、なぜ今、正体を、明るみにしたのだ?」


まるで睨みつけるかのような鋭い目だった。

ソランティア様は真意を知りたがっている。


「自分の命よりも、大切にしたい人ができました。それがすべてです。」


そう、それが俺の答えだった。

大切な人を守りたい。

ただ、それだけだった。


「明日、バレンシャン王国は公爵邸に攻撃を仕掛ける計画を立てています。」


そして、俺も相手の目をとらえながら真実を伝えた。


「それは本当なのか?」


「はい。」


俺は頷く。


「なぜバレンシャンの計画をわたしに話すのだ?

レオハルド王子、君の目的は何だ」


ソランティア様の赤い瞳が俺を燃やすようだった。


「バレンシャンは…

二つの魔法属性をもつマミーナ様を狙っています。

そして、マミーナ様をおびき寄せるため、ネネルーナ様を最初に狙うでしょう。」


「……マミーナが、また狙われるのか」


ソランティア様の目に、わずかに揺れる光が見えた気がした。

それが怒りか、悲しみか、恐れなのかは分からない。

だが、きっと、すべてだった。


「わたしはただ、大切な人を守りたいのです。」


ごくりと唾を飲み込む。

緊張して喉が渇いていた。


「私はバレンシャン次期国王として、父の政権をやめなければならないと思っています。」


「レオハルド王子はバレンシャンの軍事国家をやめさせたいと?」


試すような物言いだった。

ソランティア様は、まだ俺を疑っている。

無理もない。


「サーラーン王国で過ごし、バレンシャンのやり方ではダメだと思ったんです。人を欺き、駒として使い、最後は切り捨てる。わたしはそんな国の王にはならない。

わたしが王になるからには、民が安心して過ごせる社会を作りたいのです。」


「レオハルド王子の言葉が、全てわたしたちサーラーンを騙すためだとしたら?」


凍てつく視線だった。

そして、ソランティア様は続ける。


「わたしは、まだ、君を信用できない。私たちを騙すために、信用させるために、言っているかもしれないからな」


俺はその言葉の重みを受け止めた。

だからこそ、最後に伝えた。

自然と拳に力が入った。


「わたしのことを信用しなくても良いです。ただ、明日の生誕祭では、戦いに備えてください。」


「わかった。」


戦いに備えることを了解してもらい、まずは一つ安堵した。


「レオハルド王子よ、

ネネルーナには絶対に君の正体を明かしてはならぬぞ」


「わかっています」


そう、俺の正体は明かせない。

ネネがどんな無茶をするか、わからないから。

ネネをこれ以上、危険に巻き込むことはできないから。


明日、俺は“敵”として、彼女の前に立つ。


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