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魔法世界の王女は、恋をしてはいけない人に恋をしたーアイドルを夢見るわたしですが、世の中は厳しすぎますー  作者: りなる あい
第15章 ~選ばれた未来~

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15-2. ただいま、わたしの居場所へ

わたしは、無事にアイドル活動へ戻った。

レオのもとを離れるころには、彼はもう自分の足で立てるほど回復していた。


別れ際、ぎゅっと抱きしめる。

胸いっぱいにレオの香りを吸い込んだ瞬間、不思議と心が軽くなった。

理由はわからない。

ただ——わたしたちは大丈夫だと、確信に近い感覚があった。


LUMINAの活動停止は突然だったから、ルクスには心配をかけてしまった。

だからこそ、今は笑顔で応えたい。

ステージに戻れたことに、体の奥から歓喜が湧き上がってくる。


「ネネ、おかえり〜」

「待ってたよ〜」

「これでLUMINAが全員そろったね」


変わらず迎えてくれるメンバーに、胸が熱くなる。


「いつも支えてくれて、受け止めてくれて……ありがとう」


最初の練習で顔を見た瞬間、涙がこぼれた。

この十人でここに立てていることが、奇跡みたいに思えた。





「ネネ、これから三か月かけて全国ツアーに入るよ。体力勝負になるし、忙しくなる。辛くなったら、すぐ言ってね」


ユーナが肩に手を置き、目を覗き込む。


「ありがとう、ユーナ。なにかあったら、ちゃんと伝えるね」


安心したように、ユーナは微笑んだ。


「レオとは、今は簡単に会える距離じゃなくなったけど……でもね、不思議と大丈夫って思えるんだ。理由はわからないけど」


「その確信、大事だと思うよ。だいたい、そういうのは当たるから」


ウインクを残して、ユーナは練習に戻っていった。





ツアー前の追い込みも、始まってからも、体力が落ちた感覚はなかった。

レオのそばにいた三か月間も、練習は続けていたから。


——そういえば。

レオにもらったブレスレット。

あれはもう、壊れてしまった。

ステージ前に身につけるのが、いつの間にか当たり前になっていた。

それがなくなっただけなのに、少し心細い。


簡単に連絡できる方法はないかな……。

ふとした瞬間に、そんなことを考えてしまう。

魔道具は高価で、気軽に持てるものじゃない。

王子のレオなら可能でも、通信には対になるものが必要だ。


忙しいアイドルのわたしと、王子のレオ。

会うことは、簡単じゃない。

それでも。

あの時感じた確信だけは、まだ胸の奥で消えずに残っていた。


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