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魔法世界の王女は、恋をしてはいけない人に恋をしたーアイドルを夢見るわたしですが、世の中は厳しすぎますー  作者: りなる あい
第13章 〜最高学年 アイドル2年目〜

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13-4. アイドルが合コン?!そんなのあり?

紅秋の風が、わたしたちの新たな旅の始まりを告げていた。

アイドル2年目となった今

――LUMINAは、ついに全国ツアーをスタートする。


わたしたちのLIVE配信で全国ツアー開催をファンのLUXルクスたちに伝えたところ、たくさんの応援のメッセージがダイレクトに私たちに届いた。


もちろん、わたしたちも初めてのツアーに気合が入る。


全国ツアーに向けてグッズ販売をすることになった。

メンバー全員集まってダンスの練習の後、話し合いが行われる。


「わたしたちのそれぞれの聖獣をマスコットにするのはどう?」

「カチューシャとかも可愛くない?」


夜ご飯を食べながら話していると、ORBITALオービタルのメンバーもそろってご飯を食べにやってきた。


ORBITALオービタルのメンバーは王子様のコンセプトなだけあり、紳士的な男性がそろっている。

アイドルグループの中でも、優しさとさわやかさがピカ一だと思う。

わたしのグループメンバーも、推しとして大ファンな子もいるくらいだ。


恋愛禁止だから茶化すのはダメなんだけど、やっぱり茶化したくなってしまう…

わたしたちは目くばせをして、目だけで会話をする。

それが本当に楽しい。


「なに話してるの?」


と後ろからやってきて、ユーナの椅子の背もたれに手をかけたのは、ユリウス先輩だった。ユーナとユリウス先輩は実は幼馴染らしく、いつも楽しそうに絡んでいる。

この二人の掛け合いが絶妙で、みていて楽しい。

またいつもの立ち話が始まった。


「あぁ、ユリウスたちもご飯?わたしたちね、全国ツアーに向けて自分たちでグッズを考えてるの。」


「へぇ~グッズも自分たちで考えてんの?すごいねっ!LUMINAルミナって、ほんとポテンシャルあるよな。なんでもできるっていうか。」


「ありがとう!今日は褒めてくれるんだ。何か企んでるの?」


二人の掛け合いが始まった。

わたしはこの二人を見て、正直うらやましいと感じる。

わたしもハオと気軽に話せる距離にいられたらいいのになって。

私たちはユーナとユリウス先輩を横目に、ご飯に意識を戻した。

すると意外な声が上がった。


「いや、企んでるとかじゃないんだけど…みんなで一緒に遊園地行かない?もちろん、お忍びで」


ニカっと笑い、チケットの束をバッと広げて持つユリウス先輩は、嬉しさが溢れ出ている…なんだか、犬のしっぽが見えるな…


「何それ!楽しそう!むしろいいの?みんなはどう?行きたい?」


ユーナがメンバーを見渡して質問する。


「遊園地行ったことないよ!」


「どんなところか気になる〜」


と声が上がる。

ユーナは行きたそうな感じだし、他のメンバーも興味津々だった。


「ネネは一緒に行きたい?」


わたしがYesともNoとも言わなかったことが気になったのか、アレキ先輩が後ろから覗き込む。


「わたし、遊園地に行ったことなくて、そもそもどんなものかわかってなくて…」


「そっか…あまり知らないのか。きっと刺激になるから、ツアーグッズを考える上でプラスにはなると思うよ」


アレキ先輩の言うことも合ってる思う。

グループのメンバーでいい思い出作りになるかもしれないとも思ってきた。


「やっぱり行きたいです!」


アレキ先輩はわたしの返事を聞いて嬉しそうだった。


✳︎


わたしのグループメンバー10人ととORBITAL5名で遊園地に行くことをお兄様にポロっと話したら、話は思わぬ方向へ進んでいった…。


「よし!俺も行こう!」


お兄様が理解に苦しむことを言い始めたのだ。


「え?なぜお兄様が…?」


お兄様も一緒にくるなんて、どう考えてもおかしいし、気まずすぎる…


「女子10人に男5人はおかしいだろう。俺が騎士団から男4人連れてくるよ。そうしたら、ちょうどいいだろう?」


まるで、良い案が思いついたかのように誇らしげに言い放つ兄…

お兄様は決めたらすぐ行動の人だから、そうならないようにしないと…


✳︎


…終わった。

もうすべてが終わった。

お兄様は光のスピードで話をつけ、遊園地に一緒に行くことになっていた。


お兄様がいるってことは、全行動・全感情・全ボヤきが監視対象じゃないの…⁉


しかも、ORBITAL(オービタル)の男子メンバーも


「助かる!頼むよ!」


と乗り気で、LUMINA(ルミナ)のリーダーのユーナも、


「アドリアン様が、他の騎士団の方を連れてきてくださるのですか?」(目がキラキラ)


ぜひ!というリアクションだったため、即座に決まった。


男女10人ずつ、まるで合コンのような流れになり、しかも兄もいるという状況に誰もツッコまないことが不思議で仕方なかった。


メンバーにそのことをボヤいたら、


「アドリアン様が来てくれるなんて、最高じゃない!」


「強い騎士団の殿方がきてくれたら、防犯面も安全だし。強い人ってそれだけでカッコいいよね!」


わたしはもう諦めるしかなかった。

兄と合コン?!

そんなバカな…

でも、もう行くしかない…


…そうして、運命の(地獄の?)遊園地デート当日がやってくる――

この日が、わたしにとって忘れられない一日になるなんて、まだ知る由もなかった。



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