表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

2話 新学期の憂鬱

少し遊んで家に帰り、スマホを見るとさっきのカラオケ店からの採用メールが来ていた。


採用されたのは嬉しいのだが、これから働くと思うと素直に喜べない。


初勤務日については新学期が始まった時にしよう。

バイト開始日まで思いっきり遊ぶことを胸に、買ってきたコンビニ弁当を食べその日を終えた。


「4月6日ついにきてしまった。新学期が」


いつまでも休みたいという淡い期待とは逆に時間は残酷なもので新学期が来てしまった。


気づけばもう高校2年生。

貴重な若さが数字で表され消えてゆく、なんと酷いものか。

若さを失って悲しめるほどの青春はしてないが…


学校に着くと新しいクラス割りが下駄箱前に張り出されていた。

俺は自分のだけ確認して教室に向かった。


教室に着くと黒板に貼られた席を確認し自分の席に着くと、机に顔を向け腕を組みそのまま俯した。


そろそろ朝のHRの時間が来そうなので、顔を上げイヤホンを外し、なるべく周りの音を聞かずに黒板の上の時計を眺めた。


一限目はクラス全員の自己紹介から始まった。


「もと1年C組、境 政人です。これから2年間同じクラスとして仲良くしてもらえるとありがたいです。趣味は音楽とゲームです。よろしくお願いします」


特に粗もなければ特徴もない普通の挨拶を済まし席に座った。


そのまま進み女子の紹介になった。


桜月おうげつ 美心みこです、珍しい苗字なのでミコとかサクラって呼んでください。これから2年間みんなと楽しいことを沢山できたらいいなと思います!

えっーと、趣味はカラオケに行くことです。こらからよろしくお願いします」


(今紹介していた子どこかで…

あー、確かバイト先でいたような気がするが、間違っても嫌なのでバイト先で会ったらネーム確認して挨拶するか)


おそらく間違いがないのだが、本人の前に行く勇気も気力もまた合わせていない俺は、1時限目が終わっても机に突っ伏している。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ