(あとがき)
長らくご愛読ありがとうございました!
この物語は単純に自分が書きたいものを書きました。テーマはざっくりと、障害者で。物語としての完成度はよくわからないですが、リアリティはめちゃくちゃあると思います。
ちなみに、「障害者」という言葉は今は差別用語になるのですが、敢えてそうしました。個人的には、差別よりも区別のほうが酷いと思っているので。
一番難しかった点は、二つあります(一行で矛盾)。
一つ目は、「日記形式」ですね。
前提として、狂ってる人は自分が狂ってることに気付かないので、自覚なき狂気的な文章が多いです。そしてその上で、ヒロトが人間として日記を書く時に、どこまで書くだろうということをかなり意識しました。
例えば、中盤の方で、結や桜に自分の考えが伝わらなかったり受け入れられなかったことが何度かあったと思います。でも、実際は、もっと色んな人から色んなことを言われていてもおかしくないと思いません? でも、言われていたとしても、日記にはヒロトは書かないでしょう。思い出しただけで悲しくなってしまうことを、日記に留めとておくのは不自然ですし。
そして二つ目は、「ヒロトの変化」です。
物語として日記を読んだ時に、「普通になろうとしてたのに、諦めてる」とか、逆に「諦めてたのにやっぱり頑張ることにしたのかな」とか思うことがあったかもしれません。
それは全部、ヒロトの設定が悪いです。とにかく複雑だった。
ざっくりとヒロトの性格を挙げていきましょうか。
・日付感覚がない
・名前を覚えられない(ちなみに、クラスメイト五人の中で、出てきてない二人がいますが、彼は名前を覚えていません)
・感性が無い
・常識も無い
・倫理観もあまり無い
・気分屋
・感情を表に出さない(無いわけではない)
・自分の興味のあることしか視界に入らない
・割と頭はいい
・納得したら意外と臨機応変に対応してくれる
はい。こんなもんでしょうか。
ただでさえ、「一人称視点の物語風の日記を書く主人公」という、ちょっと複雑な設定なのに、色々ぶっこみすぎです。これを踏まえたうえで、ヒロトはどんなことを日記に書くか、逆にどんなことを書かないでおくか、考えるだけで頭がショートしてしまいそうでした。おのれ、一年前の自分。
そんなわけで、色々と難解な物語になってしまったのではないかと思います。 特に、ヒロトはあまり日常的な会話などに興味がないので、クラス内の情景がほとんどカットされていて、全然中学校を書けなかったですし。そのせいで、より一層と、心情の移り変わりなどがわかりにくい作品になってしまったかもしれません。
書いている分には、とても楽な作品でした。いつもは主人公を一般人にして、読者に共感されやすいように工夫を凝らしている(つもりな)ので、考えなきゃいけないことが多いんですよね。
それに比べて大翔は自分に似た部分が多かったので、スラスラと書いていくことができました。特に、名前を覚えられなかったり、気分屋だったり、感性がなかったり。ここらへんはほぼ自分です。
主人公のインパクトに負けないように、他のキャラクターも割と濃くしてみました。
ヒロインのゆうかは、ヒロトを一番成長させてくれそうな人はどんな人か、ってのをイメージして書きました。そしてその通り、ヒロトは成長してくれました。ちなみに、ヒロインは桜じゃないです。前半や中盤で、ヒロトが表向きに桜をヒロインにしていただけで、本当はゆうかがヒロインです。
桜は単純に、常識があって、純粋な天然っていう感じです。この子も割と空気を読んだりできなくて浮いちゃうぐらいにはおかしいです。ヒロトとゆうかの関係に薄々勘づいてはいますが、理解できなくて、考えるのを止めてます。ヒロトの中では「良い方の普通の人間」になってくれました。
結は典型的な女子中学生を目指して書きました。女子のギスギスした感じを生み出そうとしましたが、登場人物たちのキャラが濃すぎてできませんでした。特別学級じゃなくて普通の教室だったら、もっと敵っぽくなったのかな。ヒロトの中では「悪い方の普通の人間」になってくれました。
家族のことはあんまり書きませんでした。ヒロトがそもそも興味がなかったのと、友達間のことに茶々を入れてきてほしくなかったので。
……こんなもんですかね。
少し人数が少なかった気もしますが、多いと自分が覚えられないので笑。
えー、最後に。
いつもいつも読んでくださって、ありがとうございます!
無事に完結することができたのも、数少ない読者の皆様のおかげです。
次のシリーズは、日常系ですが、もっと単純なものにするつもりです。
いいねやコメントの方、よろしくお願いします。
それでは、おやすみなさい~




