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からっぽ  作者: てりやき
ゆうか
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拓実について。8月1日(木)

 拓実とは、一応だけど、付き合ってた。

 一応、ってつけたのは、オレはあいつのこと好きじゃなかったから。


 あいつも結とかオレと同い年で、同じ特別学級にいた。

 正直、なんでいたのかは知らない。

 あいつ自身は自分のことを、発達障害、だって言った。けど、発達障害って、なんかずるくない?

 多分他の人はそんなこと思わないんだろうけど、オレは、別にわざわざ障がい者に分けなくていいんじゃないかなって思ってる。だって、発達障害は、

「コミュニケーションや対人関係が苦手」

「言葉の発達が遅れる」

「パターン化した行動やこだわりがある」

「集中できない、じっとしていられない」

「考えるよりも先に動く。聴覚・視覚・触覚など感覚の過敏、鈍磨を伴う」

らしいけど、元々オレは人と全くしゃべれんかったし、言葉はめっちゃ本読んで勉強しただけだし、こだわりなんてみんなあるでしょ? 集中できない、とか、目がいい鼻が悪いみたいなのも、別にそんな大げさに言うほどじゃないじゃん。

 でも、そんなので障がい者、障()者あつかいなのは、ナットクできなかった。言い訳っていうか、なんか、逃げてるように聞こえて、オレはイヤだった。


 ……話それちゃった。なんだっけ。

 あー、それで、入学してすぐにあいつが告白してきて、オレらは付き合うことになったんだけど、いかんせん話が合わなくて。

 まあ、なんとなくは予想してたんだけどね。

 多分、オレ側の問題だったんだと思う。

 自分の内面を打ち明けられなかったから、外面(そとづら)だけで付き合おうとしたんだけど、なんかどうにもこうにもうまくいかなかったんだよなー。

 んで、ダラダラ一年ぐらい付き合って、もう、どっちが別れ話を切り出すか、みたいなとこまで来てたんだけど。

 でも、あいつは突然いなくなった。

 歩道橋で、あいつは階段からすべり落ちた。

 5月5日、火曜日。

 あの日は、雲一つ無い青空が広がっていた。

 オレと拓実がいっしょに登校してると、あいつは急に、すべって落ちたんだ。

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