秘書が気になるのかね?
その後、倉庫からエレベーターで地上一階に上がると、外に予め待たせていた自立AI車に乗り込んで向かう。
……会長の秘書か?……随分綺麗な人だな……。
後部座席に乗るセラは、助手席に座る秘書を見て思わず顔を赤らめた。
「秘書が気になるのかね?」
「えっ!?いや……別に……」
運転席に乗るリュドシエルに聞かれ、思わずセラはしどろもどろになって慌てる。
「そう言えば……まだ君に紹介していなかったね」
振り返ったリュドシエルは、セラに笑い掛けた。
「……サタン商会会長付第二秘書のローザ・ステラウドと申します」
にこりともせず、少しだけ振り返ってローザはセラに名乗る。
「これは……御丁寧に……ありがとうございます」
……無愛想だな……美人なのに台無しだ……。
セラは内心がっかりしながら礼を言った。
「あれ?ローザさんが第二秘書って事は、もう一人いらっしゃるのですか?」
気付いてセラはリュドシエルに問い掛ける。
「あぁ、第一秘書が居るが……彼は今大事な用があって席を外して居るのだよ」
苦笑してリュドシエルはセラに答えた。
……何だろう?……やっぱり反乱に関係する用事か役割とかか?
更にセラは表情に出さず警戒を強めた。