地面揺れし時
レウム達が去って暫くした頃。
『ん?何だ?……地面が揺れている?』
下から揺れをかんじて、カンはコックピットのメインカメラを操作し地面を拡大する。
『……地震か?いや、それは有り得ない。此処はハムレットの内部だ。人工コロニーに地震が発生する訳が無いぞ』
クプもメインカメラで周囲を見ながら困惑を隠せない。
『っ……!?』
カンはメインカメラをサーモングラフィモードに切り換えると、表示された事実に思わず固まって言葉を失う。
『……地面から巨大な熱源を感知した。…先程制圧した時に調査した時は異常など無かったのに……この規模からして恐らく戦艦だ……!!』
激しく動揺しながらカンはクプに向かって叫ぶ。
『まさか……ステルスシークレットセンサーを搭載していたと言うのか!?馬鹿な……サタン商会は民間だぞ!?』
クプは目を見開いて叫ぶが、更に揺れが大きくなった。
『何を呆けて居るんだ!?クプっ!!とにかく上空に飛んで回避するぞ!!』
カンはガゴイの背に装備しているブースターの出力を限界まで上げ、クプの乗るガゴイの左手を掴んで一気に上空へ急浮上した。
カンとクプが慌て先程まで居た地面を見ると、地響きと共に地面が二つに割れた。
良く見ると、地面が偽造された格納庫になって居たのか、そこから今まで見たことも無い巨大な戦艦が現れる。
堕天使が翼を広げた形状に似た灰色の戦艦は、ゆっくりと浮かび上がり、カンとクプの居る高度まで浮上した。
『……戦艦だなんて……そんな……サタン商会は……本当に武装蜂起を企んでいたのか……?』
カンのガゴイから左手を離されたクプは、ブースターの出力を上げ浮上すると、呆然とした様子で呟く。
『このままでは戦艦の的になってしまう!!早くこの場から離脱するぞ!!』
『わっ分かった!!』
カンに言われ、慌てクプは返事をすると、戦艦に背を向けて全速力でブースターの出力を上げ撤退するのだった。




