研究所強襲
ワッカとスッカは、別動隊を率いてサターンの裏に来ると研究所へと通じるゲートを見付けた。
「マジェスタでは何も収穫なかったが、せめてハムレットでは戦利品が欲しい。……邪魔なゲートを吹き飛ばす」
「はっ!!」
スッカの命令で、部下は小型爆弾を仕掛けると、ゲートから離れ物陰に隠れた所で起動した。
「うわああっ!!」
「ぎゃああっ!!」
ゲートが爆発し、ゲート近くに居た研究員や作業員が吹き飛ぶ。
吹き飛んだゲート入り口からエレベーターが見える。
「……ビンゴだぜ!!兄貴!!」
興奮してワッカが叫ぶ。
「行くぞ」
スッカとワッカは、ハンドサインと視線で会話し、部隊を七人ずつに分けると、二つあるエレベーターにそれぞれ乗り込む。
一気にエレベーターが降りられる地下一階まで降りた。
「ひゃははっ!!」
「死ね!!死ね!!」
エレベーターから降りた瞬間、ワッカとスッカは狂ったように研究員達をマシンガンで射殺していく。
「研究室は何処だ!?」
「兄貴!!俺達は左側に行くから、右側任せるぜ!!」
「わかった!!左側任せるぞ!!」
「おう!!」
分かれ道で、スッカとワッカは二手に別れた。
「ちっ!!カビ臭い研究しか脳のねえくせに、邪魔なんだよ!!」
研究員達に出会す度にスッカはマシンガンで射殺しながら奥へと進む。
突き当たりの奥に研究室を見付けると、スッカは部下に目配せをする。
部下はセキュリティロックされたドアに、リモコン爆弾をセットすると、スッカの合図で起動しドアを吹き飛ばした。
「っ……!?」
「何なんだよ!?お前らは!?」
研究室に突入すると、中に居たのは白衣を着た橙色の髪の少年と、金髪のメッシュを前髪に入れた赤い髪の少年の二人だった。
……ガキ二人だぁ?まぁ、どうせ……見学か体験に来ていた学生だろうが関係ねぇ……。
「死に晒しなっ!!」
躊躇わずスッカは二人もマシンガンで射殺する。
そこでマシンガンの弾薬が切れたので、スッカはマシンガンを投げ捨てるとハンドガンに切り替え構える。
邪魔な死体を蹴り飛ばして、スッカはPCを起動してデータを開く。
「……は?……何なんだよ……これ……」
データを見てスッカは驚愕し目を見開いた。
「スッカ隊長?どうかなされましたか?」
「このデータは……いや、この研究は……五年前にあの女が立案した奴だ。……人類異種族化計画……確かに……俺達がガキも含めて女諸とも消し飛ばした筈なのに……」
部下に聞かれ、スッカは青ざめ震えながら答えるしかなかった。