表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼切怪奇譚  作者: 藤崎要
9/36

第九話 伊達&富澤コンビ



 野沢玉磨は、草壁の机に置かれたイヤホンが巻かれた状態の無線機を眺めながら一週間ほど前の事を思い出していた。


【回想】


草壁「ねぇタマちゃん、ちょっと屋上に行かない?」


野沢「え、なんですか?別に行く用事ないですけど(笑)」


草壁「まぁ、そんなこと言わないでよ♪ね?」


野沢「良いですよ、ちょっと言ってみただけですから」


 二人は屋上へ上がると、草壁は野沢に缶コーヒーを渡し、自分は無煙タバコで一服しだした。


草壁「今、ココでしか吸えないからさ。ゴメンね(笑)」


野沢「で、私に何か話があるんですよね?」


草壁「うん。最近、タマちゃんが俺たち外回りの仕事にも興味を持ってるのはわかるんだけどね?それはまだ良いとして、あまり深くは入り込まないようにしてほしくてさ(笑)」


野沢「はい、そのつもりですけど?」


草壁「そっか♪なら良かった。まぁ、それだけ」


野沢「じゃあ、次は私の番ですね。草壁さんてほんとは何者なんですか?」


草壁「え?だから公務員だってば(笑)」


野沢「過去のファイルも全て見せてもらいましたけど、私が見せてもらえたのは肝心な所が黒塗りされてましたから」


草壁「あら、そうなの?じゃあ、誰かが塗りつぶしちゃったんだろうね(笑)ただね、タマちゃん?いつも守れるわけじゃないからさ。これからは内勤のほうで頑張ってよ♪ね?」


 【回想終わり】



【そして時は現在より数日前に遡る】



富澤「こちら富澤、伊達と現場に到着しました。これより草壁京介の捜索と救助に取りかかります。どうぞ」


伊達「富澤、中に入る前に清めるからさ。塩持ってる?」


富澤「あるよ、はい」


伊達「ありがとう。ってこれ、味塩じゃん?下味(したあじ)付けるんじゃないんだからさぁ」


富澤「(笑)ちょっと何言ってるかわかんないです」



 そして。


伊達「こちら伊達、3階東側トイレ付近で大の字で倒れている草壁を発見。意識はある様子です、至急救護班を下に回しといてください。どうぞー」


富澤「おい草壁、しっかりしろ!」


草壁「あ〜、二人とも遅かったじゃないですか(笑)」


伊達「何言ってんだよ、お前。だから単独での任務は原則禁止されてるんだろうが。富澤、肩かしてやれ」


草壁「すみません。あれ、富澤さん内ポケットに何かいれてます?」


富澤「これ?味塩。ついでに清めとく?(笑)」


草壁「ゆで卵じゃないんだから(笑)」


伊達「(笑)」




【そして現在に戻る】



 ドア(ガチャ)


野沢「草壁さん、もう動いても大丈夫なんですか!?」


草壁「あー、タマちゃん心配かけてごめんね。ほらこの通り、まだボロボロだけど(笑)」


犬山「もっとゆっくり治したら良いんだよ?」


草壁「課長、すみませんでした。ところで先輩たちは?」


犬山「伊達くんと富澤くんなら出張に行ってるよ」


草壁「そうですか、電話でお礼言っとかなきゃ。そうそう、タマちゃん?」


野沢「はい、なんでしょう?」


草壁「あの今回だけ、ちょっと手伝ってもらえないかな?」


野沢「、、、別に良いですけど。なんですか?」


草壁「ん〜、まぁリベンジ(笑)」



第九話(終)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ