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鬼切怪奇譚  作者: 藤崎要
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第十七話 烏



草壁「いいんですか?部外者が入っても」


遠藤「うん。一応、上に許可取ってるし♪」


 草壁と遠藤は取調室の隣りにある部屋に居た。


遠藤「例の事件の容疑者を捕まえたんだけど【烏】が関わってる可能性があるんだ。トカゲの尻尾ならまだ良いんだけどね。もしそうじゃなかった場合、ここで俺を助けられるのは草壁くんしかいないと思うから、保険で(笑)」


草壁「烏、、、ですか。だったら厄介ですね」


遠藤「そう。最近、おとなしくしてるみたいで安心してたけど万が一という事も考えてね?じゃあ、向こうで取り調べするからここで待機しておいて。何かあったらすぐ助けを呼ぶから(笑)」


 そして。


 遠藤に続いて取調室に若い男が入る。


遠藤「一応黙秘権はあるけど、こちらも証拠はおさえてるから。サイトで変なもの売ったり送ったりしてたの、君だよね?」


男「ええ、でも別に普通のビジネスですよ。仕入れたものを欲しい人に売っただけなんで」


遠藤「どこでソレを仕入れたのかな?」


男「、、、」


遠藤「そう。じゃあ君が誰かから譲り受けたわけでも購入したわけでもないってことかな?通常、入手することがまず無いようなものなんだけどね?」


男「、、、」


遠藤「そう、まぁいいや。答えづらい事なんだろうね?ウチが君を逮捕した理由なんだけど、表向きは古物営業法の無許可販売ってことになる。ほんとは危険なものを人に売ってたってことのほうが問題なんだけどね?」


男「知りません」


遠藤「そっか、知らなかったか。ソレ、知らなかったでは済まないかもしれないけどね?。まぁウチも事件として取り扱えないものには原則関われないから、今は心当たりが無くてもそのうちなんとかしてくださいってなるかもしれない。でも関われないし、関わりたくもないのが本音かな(笑)」


男「どういう意味ですか?」


遠藤「今言った意味そのままだと思って。じゃあ、話したくなったらいつでも聞くから。お疲れ様でした」


 そして。


草壁「無事でなによりです(笑)」


遠藤「ご足労いただいたのにごめんね、久しぶりに手に汗かいちゃった(笑)アレは烏とは違うね、殺気が無いもの。でも手遅れかもしれない、野沢さんとこの娘さんとはワケが違うから」


草壁「そうですか。まぁ良かったんじゃないですか」


遠藤「おそらく烏が関わっていたとしても、最初から口は封じられてるようなものだと思うし」


草壁「死人に口なしってことですか」


遠藤「まだ生きてるけどね(笑)時間の問題だろう。生気が全く感じられなかったよ」


草壁「これで終わるんでしょうかね」


遠藤「さぁ。俺は自分に出来ることはやった、だから後のことは知らない(笑)」


草壁「遠藤さん、一つ聞きたかったことがあるんですよ。こないだ一緒に行ったときに貼り直してた御札があったじゃないですか。アレ、逆さまにしてたの間違えたんじゃなくて、罠ですよね?あれじゃ帰ってこれないって」


遠藤「あら、、、気づいてた?。草壁くん、刑事向いてるかもよ(笑)」


草壁「落ちましたけどね」


 第十七話(終)

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