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「第10回ネット小説大賞」一次選考通過のために必要なこと(中編)

   

 これまでのネット小説大賞において、私の一次通過作品は以下のようになっています。



 第7回(3作品)


『緋蒼村連続殺人 ――転生したら殺人事件の真っ只中――』

 推理〔文芸〕

 長編(104,413文字)

 91ポイント(ブックマーク25)


『ころしや探偵の事件簿「記録に残されたアリバイ」――転生先は探偵助手――』

 推理〔文芸〕

 中編(40,380文字)

 29ポイント(ブックマーク3)


『続・俺はウイルスである「二重感染の悲喜劇」――転生したらウイルスだったというおはなし――』

 空想科学〔SF〕

 短編(6,433文字)

 23ポイント(ブックマーク3)



 第8回(4作品)


『緋蒼村連続殺人 ――転生したら殺人事件の真っ只中――』

 推理〔文芸〕

 長編(104,413文字)

 91ポイント(ブックマーク25)


『異世界裏稼業 ウルチシェンス・ドミヌス(1)「桃色の髪の少女」』

 ハイファンタジー〔ファンタジー〕

 長編(139,078文字)

 28ポイント(ブックマーク4)


『異世界再会物語 ――俺と彼女と彼女の姉妹――(第一部)』

 ハイファンタジー〔ファンタジー〕

 中編(54,877文字)

 20ポイント(ブックマーク4)


『人事と人妻』

 現実世界〔恋愛〕

 短編(5,565文字)

 14ポイント(ブックマーク2)



 第9回(7作品)


『緋蒼村連続殺人 ――転生したら殺人事件の真っ只中――』

 推理〔文芸〕

 長編(104,413文字)

 91ポイント(ブックマーク25)


『ころしや探偵の事件簿「記録に残されたアリバイ」――転生先は探偵助手――』

 推理〔文芸〕

 中編(40,380文字)

 29ポイント(ブックマーク3)


『「俺はウイルスである」――転生したらウイルスだったというおはなし――』

 空想科学〔SF〕

 短編(3,383文字)

 20ポイント(ブックマーク2)


『われは転生者』

 ハイファンタジー〔ファンタジー〕

 短編(4,930文字)

 14ポイント(ブックマーク2)


『おんがえし』

 ホラー〔文芸〕

 短編(4,887文字)

 4ポイント(ブックマーク0)


『わが隊を統率するは不敗騎士』

 ハイファンタジー〔ファンタジー〕

 短編(6,845文字)

 10ポイント(ブックマーク1)


『ダイイングメッセージ10101』

 推理〔文芸〕

 短編(3,942文字)

 8ポイント(ブックマーク0)



 ポイント評価は、それぞれの応募時点における記録が残っていないので、第9回の応募締切(2021年5月31日)時点のもの。第9回には未応募(当時は他サイトのコンテストに応募中)の『人事と人妻』は、現時点の評価になっています。

 ネット小説大賞は「選考にポイントは関係ない」というのが謳い文句ですし、受賞作品でも長文タイトルでないものには低ポイント作品が含まれていますよね。特に一次選考は、いくらポイントが低くても大丈夫なはず。

 だからポイントを併記する意味はないのですが、それぞれどんな作品なのかを少しでも示す意味で、一応記載しておきました。

 見ての通り、私の作品は100ポイント未満ばかり。中には10ポイント以下の作品もあります。



 特に記していませんが、全て応募時点で完結している作品でした。

 一応「連載中」状態で応募した作品はありますが、それは一次選考の段階で落選しています。だから私の場合、未完の作品では一次通過できない、という結論になるようです。

 作風にも依存するのでしょうが、きっちり完結しておいた方が評価されやすいのであれば、これは重要なポイントではないでしょうか。

 あくまでも一次選考の段階の話ですけどね。最終的な受賞を目指すのであれば、一冊だけで出版が終わらないよう、長期連載中の作品の方が有利な気もしますが……。

 それだって一冊ごとに物語をまとめる必要はあるでしょうし、例えば受賞作が一冊分のボリュームで完結しているとしても、続編を書くことは可能でしょう。とりあえず「話をまとめる能力はある」と示しておくことには意味がある、と私は考えています。



 次に、作品ジャンルに注目してみましょう。

 のべ14作品のうち、


 推理〔文芸〕 6作品

 ハイファンタジー〔ファンタジー〕 4作品

 空想科学〔SF〕 2作品

 現実世界〔恋愛〕 1作品

 ホラー〔文芸〕 1作品


 となっています。

 ただし、これは「のべ数」であり、複数回一次通過している作品の重複を除けば、


 ハイファンタジー〔ファンタジー〕 4作品

 推理〔文芸〕 3作品

 空想科学〔SF〕 2作品

 現実世界〔恋愛〕 1作品

 ホラー〔文芸〕 1作品


 となって、「ハイファンタジー〔ファンタジー〕」が最多に変わります。

 WEB小説の主流は異世界ファンタジーだと考えれば、「ハイファンタジー〔ファンタジー〕」が一次通過しやすいのも納得です。

 でも、最多ではないにしろ「推理〔文芸〕」も3作品通過しているのですよね。重複を除いた11作品中の3作品ですから、結構な割合です。


 もともと私が子供の頃になりたかったのは推理作家であり、こうして趣味で小説を書くようになった今でも、その手の作品を書いていますが……。

 特に本格派の推理小説は、トリックや登場人物やそれらに応じたプロットなど、執筆前に考えることが多くて、なかなか数を量産できません。投稿する作品のほとんどは、もっと簡単に書けるジャンルばかりになってしまいます。

 現時点で私が「小説家になろう」に投稿している166作品を検索のジャンル選択で確認してみると、「推理〔文芸〕」は8作品だけ。「現実世界〔恋愛〕」34作品、「ホラー〔文芸〕」33作品、「ヒューマンドラマ〔文芸〕」28作品、「ハイファンタジー〔ファンタジー〕」26作品、「コメディー〔文芸〕」11作品、「空想科学〔SF〕」10作品の方が、投稿数は多くなっています。

 それを考えると、私の場合、やはり「推理〔文芸〕」は一次通過しやすいことになるのでしょうか。



 長編・中編・短編は文字数で分類しています。「小説家になろう」の定義では、一話完結の投稿形式を『短編』と呼んでいますが、ここでは便宜上、他のいくつかの小説投稿サイトの検索区分に倣って2万文字と8万文字で区切りました。

 作品の長さ的には、長編は毎年ひとつかふたつ、中編はひとつ一次通過しています。短編も第7回と第8回はひとつずつでしたが、第9回だけは5作品。


 ただし第7回の「短編」は連作短編のひとつであり、同一シリーズの別短編が第9回でも一次通過しています。だから第7回の時点では、あまり「短編が一次通過した」という感覚はなく、第8回で単発の短編が一次通過した際には「これは例外的な珍しい出来事」と感じるくらいでした。

 しかし第9回では、シリーズものの短編ひとつ以外に、単発の短編が4作品も一次通過しています。こうなると、もう例外だなんて言っていられません。


 WEBで他の方々の感想やコメントなどを拝見しても、第9回の一次発表直後に「今年は短い作品が通過しやすかったようだ」という意見をいくつも目にしました。ネット小説大賞の傾向も、少しずつ変わってきたのかもしれませんね。

 もし「第10回ネット小説大賞」も第9回と同じ傾向だとしたら……。

 最終的な受賞は無理だとしても、一次選考だけならば、短い作品の方が有利という可能性も考えられます。比較的簡単に最後まで読んでいただける作品ならば、上の方で述べた「話をまとめる能力はある」というアピールもしやすくなりますから、その辺りが関わってくるのでしょうか。



 というわけで、あくまでも私の個人的なサンプルですが、以上をまとめてみます。

 ネット小説大賞で一次通過するために必要なのは、まずきちんと作品を完結させること。選考委員の方々が読みやすいよう、1万文字以内でまとめておくのが良いかもしれない。狙い目のジャンルは「推理〔文芸〕」。

 ……という結論になるのでした。



 とはいえ、この「結論」は、あまり一般的な「傾向と対策」にはならないのではないか、という気がしています。私と同じタイプの、ごく一部の方々にしか役に立たないのではないか、と思ってしまうのです。

 そこで次回、後編として、前編の最初でチラッと述べた【一、二次選考通過作品総評】。それを読んで感じた「ならばネット小説大賞で一次選考を通過するためには……」というのを記そうと思います。

 あくまでも私個人の勝手な意見ですけどね。

   

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