特設ページがオープン!(後編)
続きです。
他の「第10回コンテストはここが違う!」としては、メディアミックス賞の復活、オーディオブック賞の新設、プレゼント企画、ハッシュタグキャンペーン。
この中では、まずオーディオブック賞の新設について、興味深く感じました。
私は常々、読書が聴覚ではなく視覚に頼ったものであることを意識しているつもりです。
例えば句読点の区切りは、文章のリズムよりも意味合いを重視します。特に「wa」と読む「は」の直後にはカタカナや漢字が来るようにして、やむを得ずひらがなを続ける際は、なるべく句読点を挟むようにしています。「私はたしなめた」ではなく「私は、たしなめた」とする、という感じです。
また、漢字も熟語で使った方がパッと目に入って意味が直結するかな、なんて考えたりもします。
まあ実際には「意識しているつもりです」「考えたりもします」というより、無意識のうちに手癖でやっていることですね。でも、
>小説を読むだけでなく小説を聞くというスタイルも本コンテストで発信できればと考えています。
というのであれば、私がやっていることは全く意味がない! というより、むしろ逆効果ではないでしょうか。
そういえば、ちょうど前回のネット小説大賞が終わった直後、「小説家になろう」では「『耳で聴きたい物語』コンテスト」というコンテストも開かれていました。こうしてネット小説大賞でもオーディオブック賞が新設されるのですから、今後この方向性の需要はどんどん増えていくのでしょうね。
続いて、もう一つ私が面白いと感じたのが、ハッシュタグキャンペーン。
こちらは、12月15日までのキャンペーンであり、
>キャンペーン期間中にTwitterにて、自作の応募作品の紹介を #ネット小説大賞十参加のハッシュタグをつけて投稿していただいた方の中から抽選で100名様に、ネット小説大賞運営チームからあなたの作品へ「感想」をリプライにてプレゼントいたします。
と記されています。
通常の感想サービスとは別に、Twitterでも感想をいただける機会があるのですね!
15日間で100名ですから、毎日数人くらいが感想をいただけるようです。
しかも、
>なお、キャンペーン期間以降の投稿につきましても、週1作品を目安にランダムで感想をプレゼントいたしますので、ぜひこちらのハッシュタグを応募作品の宣伝の場としてお使いください。
ですから、頻度は減るものの、Twitterで感想をいただける機会は、12月15日以降も続くようです。
さらに面白いのが、企画説明欄のサンプルツイート。クリックしても現在は運営側で用意したツイートが表示されるだけですが、
>※掲載されているツイートは当選作品ではありません。(ランダムで20作品掲載となります)
と、わざわざ付記されているくらいです。実際のキャンペーン期間が始まれば、ここでも応募者の紹介ツイートを宣伝していただける形になりますね!
さらに特設ページを見ていくと、新企画の話に続いて、賞金や応募期間などの重要事項。
前編でも記したように、応募期間は12月1日から2月末までの3ヶ月。
そして、その後のスケジュールです。
>一次選考結果発表 2022年5月中旬予定
>二次選考結果発表 2022年6月中旬予定
>最終結果発表 2022年7月上旬予定
一次選考の結果が出るのは5月中旬!
応募期間が5月末までだった前回は8月に一次選考、9月に二次選考の発表でしたから、間隔としては同じですね。応募期間終了後2ヶ月半で、一次選考の結果発表です。
感想サービス、イラストプレゼントなども従来通り。
そして最後に、応募要項です。
基本的には、これも今まで通りのようですが……。
前々々回は一律禁止、前々回はOK、前回は両者の中間だった重複応募。
今回はどうなるのでしょうか?
特に今回のネット小説大賞は、前回から一年経たずに開催されています。「こんなに早く始まるとは思わなかった」ということで、こちらへ応募予定の作品を既に他のコンテストへ応募してしまった方々もおられることでしょう。
そうした方々にとっては、重複応募が禁止か否かは、とても重要な案件だと思うのですが……。
>複数作品を応募することは可能です。ただし、「小説家になろう」で開催されている他コンテストとの重複応募はご遠慮いただいております。なお、作品ごとの審査となりますのでキーワードは1作品ごとに設定してください。(重複応募されている作品につきましては、一次選考以降の審査はいたしませんのご了承ください。)
前回と全く同じ文面ですね!
重複応募は禁止。ただし『「小説家になろう」で開催されている他コンテストとの重複応募は』という書き方なので、読みようによっては、他サイトのコンテストとは重複応募OKということになります。
前回のネット小説大賞では、この点を私は興味深く感じて、当時のエッセイ『「第9回ネット小説大賞」に関して思うこと』の中で、
> もしかすると、これって「応募した時点で優先権が」云々と関係するのかもしれませんね。
> ほら、前々回の記事で記したように、「カクヨム」や「ステキブンゲイ」など、他サイトでは案外「優先権すら主張しない」というコンテストもあるわけです。そうしたコンテストとの重複応募ならば権利の競合がなくて大丈夫、という意味ではないでしょうか。
という想像も記しています。
あくまでも私の想像に過ぎず、実際のところはわかりません。しかし理由はどうあれ、今年も昨年と同じ形式になったのは事実。2年連続なのですから、今後は、これがスタンダードになるのかもしれませんね。




