第0話
はじめまして。
この作品に目を通して頂きありがとうございます。
私自身創作は初めての挑戦なので拙い点も多いと思いますが、見守って頂けると幸いです。
また、作品中に出てくる仮想の機械・能力については※マークと共に後書きで説明させていただきます。
「とりあえず第一関門は突破かな…」
銀髪の青年は薄暗い王室の中、スイッチ式爆弾を取り付けながらそう呟く。
『つってもこの段階で手間取ってたら先は無いんがな…』
強がってはみるもののやはり内心は不安一色、それに呼応する様に額より少し上にかけたゴーグルが何度かずり落ちる。
「さて、中枢部に人が戻ってくるまで30秒もないし粒子捕捉装置※1だけ取ってここからおさらばだな。」
そう言い少年は粒子捕捉装置を手に取り自身の左腕に装着し、感触を確かめる。
『サイズピッタリ、感触良好…問題無し――』
王の殺害・粒子捕捉装置の確保という目的を果たした青年は移動式ポータル※2の電源を入れた後、大きく深呼吸をした。
『ここから俺の第二の人生、もとい贖罪が始まる…』
そう気持ちを昂らせるとスイッチを押すと同時にポータルに飛び込むのであった。
※1設置型ポータル…一対セットでのみ使える。
サイズは多種多様だが今回出てきたポータルは高さ2m×1.5mの縦長の楕円形。
互いのスイッチをONにしていればどんな距離でも移動可。だが一方のみでもオフになっていた場合は機能しない。
※2粒子捕捉装置…空気中に存在するある機械を検出する装置。前腕に本体及びモニターを巻き付けそこから手の甲に沿うようにして一本のアンテナが中指より少し長い位まで伸びている。検出対象については今後記載します。