第1章02 8つのグループ、俺、ハブられます。
「ようこそ、魔王を倒す勇者たちよ」
大広間に向かっていると声が聞こえてきた。女子たちが少し騒ぎ出した。...うるさっ。
大広間についた。そこには、派手な服を着て、キラッキラに輝く王冠を被った、ダンディーな男性がいた。その少し後ろには、清楚できれいな女性がいた。国王と女王かねぇ。
そんなことを思っていると、ダンディーさんが話し始めた。
「余は、この国の国王だ。よろしく。さて、本題だが、お主らには、魔王を倒すという役目がある。しかし、お主らは戦の経験がないと聞いておる。あっているな?」
「はい、あっています。」
「ほう、そうか。お主、名をなんと申す?」
「僕ですか?僕は神河 勇気です。」
「ユウキか。お主はこの中のリーダーなのか?」
「いえ、そんなものではありません。」
「...そうか。まあ良い。戦の経験がないのであれば、少々厳しいが鍛えてもらわなければならない。構わぬか?」
ダンディー国王陛下の言葉で生徒たちが騒ぎ出したが勇気が国王の質問に対して答えた。
「はい、構いません。やると決めたことは全力でやり切ります。みんなもそれでいいだろう?」
勇気がクラスメイトに聞くと「神河が言うなら...」と生徒たちが同意した。
「よし、早速鍛えてもらいたいものなのだが...まあ、突然のことで驚いているだろう。今日のところは、ここで休んでくれたまえ。おーい、ハロルド、勇者たちを案内してくれ。」
ハロルドと呼ばれた案内人じいさんは俺たちを王宮の客室に連れて行った。
客室についた。客室、広っ!部屋は一人一部屋だ。
ハロルドさんとダンディー陛下は明日、特訓をしてこの世界のお勉強をすると言っていた。
陛下からは6人一グループとして8つのグループを作ってくれだそうだ。ちなみにグループの分け方は強さ順だと。
Aグループ:神河 勇気 滝上 大樹 鶴居 冬真 鵡川 千歳 富良野 七恵 沓形 青葉
Bグループ:角館 由利 花巻 小梨 富谷 加美 小中野 湊 左沢 朝日 伊達 信夫
Cグループ:保谷 王子 佐原 八千代 筑波 大志 今市 桜 大宮 春奈 茅ヶ崎 幸
Dグループ:新湊 さつき 武生 鈴 安曇野 恵那 石和 八幡 富士 碧 知立 千種
Eグループ:和泉 福 龍野 栄 二条 京 吉野 明日香 琵琶 すさみ 久居 紀宝
Fグループ:水島 美咲 湯梨浜 若桜 徳山 光 出雲 慎二 松永 誠 宮島 広
Gグループ:琴平 雄山 東温 重信 中村 八束 阿波 藍 宇多津 みよし 高縄 いよ
Hグループ:和白 香月 宇佐 玖珠 水前寺 美里 端島 武雄 名護 隼人 高鍋 真幸
あれ、俺、ハブられた。というわけで、王国軍の人と組むことになったわー...
翌日、特訓が始まった。他のグループのやつらはしっかり訓練してる。俺は、軍の実技訓練長のトルマリンさんに訓練を見学してろと言われた。いや~、訓練したいわ~。
王国軍の訓練を眺めていると、休憩に入ったHグループの端島、名護、高鍋が近くに寄ってきた。
「おい、ハブられた無能で落ちこぼれの塩河クンよ。なんで軍の訓練を見てるのかなぁ~?あれっ、もしかして、無能ってことに気づかれて、訓練しなくていいって言われちゃったぁ?」
「武雄ぉ~、やぁ~めてあげなぁ~。ふっ、かっかわいそーじゃん。ふはっ、ふはははは!」
「( ̄∇ ̄;)ハッハッハ、隼人のいうトーリだよ。ふへへへへへ」
「そーか、じゃあな、落ちこぼれの塩河くーん!」
「「「うひゃーーーはっはっはっ!」」」
何とも、うざったらしい騒音だ。あいつら、突然、能力を手にして舞い上がったな。
俺は、軍の訓練を見学して、終わった。
訓練の時間が終わり、夕食を済まして、風呂にも入った。風呂は風呂というより、巨大な公衆浴場っぽかったけどな。部屋のベットにダイブして就寝した。
明日は、どうなるのやら。