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消え行く世界で  作者: 春夢
8/14

消え行く世界で7

「ねぇ、君のバック、何が入ってるの?」

「色々」

「気になるなぁ」

「別に漁ってもいいぞ」

「やった!……1番上にラノベって……」

「1番よく取り出すのがラノベなんだよ」

「そういえば君、今みたいな夜の暇な時間、いつも本読んでるよね」

「暇な時間だからなぁ」

「まぁ、暇だよね……」

「今日みたいにお前が来る時は暇にならないけどな」

「わー、嬉しい!これから毎日来ようか?」

「いや、来なくていい。暇にならないはいい意味じゃない事が多いからな」

「ええ?!」

「この前来た時は俺が寝るはずの場所で寝るし……朝お前が寝ぼけて変なこと言うから大変な思いしたなぁ」

「うっ……ごめんなさい……」

「他にもあるな。チェス持ってきた時なんかぼろ負けして泣きそうになってたよな。あの時はお前を慰めるためにわざわざ俺のラノベを1冊貸したよな」

「ううっ……ん?そういえば君が持ってるラノベって全部本屋から盗んできたものだよね?」

「盗んだなんていうな。返す気は無いが借りただけだ」

「それを盗んだっていうんだよね」

「そうなのか。知らなかったな」

「君は泥棒なんだねぇ」

「空き巣とも言うな」

「結局犯罪だよ」

「ばれなきゃ犯罪じゃないんだよな?」

「私にばれてるからね」

「チッ、口封じしなくちゃならないか……」

「口封じ?!い、いったい私になにをしようと考えてるのかな、君?」

「さぁて、なにをして欲しい?」

「な、ナニを……」

「なんか発音に違和感あるぞ。何が欲しいって聞いただけだぞ」

「……マッサージして」「断固拒否」

「なんでよ!」

「この前やっただろ!」

「もう1回!」

「絶対やらない!」

「……なんで?」

「お前が変な反応するからだろ!……てか、今気づいたけど別に犯罪しても問題無くね?もう警察いないし」

「確かにそうなのかも……。っ!君が私をそんないやらしい目で見るなんて!まさか私に犯罪行為を」「いや、俺はそもそもお前の方を見てないから。ラノベ見てるから」

「今日もノリ悪いね君」

「今日もテンション高いなお前。てかもう寝ろ。俺は寝る」

「そうだね、おやすみ」

「おやすみ。で、なんでお前は俺が寝るはずのベットに入る?」

「眠いからだよ……君は私が使うはずだった座布団使っていいから」

「今日は俺がベットで寝れる日だよな……?」

「そうだったかも…………」

「寝やがったな、起きろ」

「なんで気持ちよく寝てるのに叩くの?!」

「今日のベットは俺の物だ!」

「じゃあ君もベットで寝たら?」

「あ、じゃあ遠慮なく寝る」

「うん、おやすみ…………」

「おう、おやすみ。明日の朝お前はどんな反応をするのかな…………」

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