表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

No Life King had had no life

作者: そんちょー

単なる自己満足の作品になってしまった(´;ω;`)


こんな作品でも読んでくださる方々に感謝を!!

ワタシの話しをしてもいいだろうか。

まぁとりあえず聴いてくれ。年寄りの暇潰しだ。


ワタシは不死者(アンデッド)と呼ばれる種族の中でも最恐と名高いリッチ、所謂『不死者の王(ノーライフキング)』であった。



ワタシは気付けばこの世界に存在していた。



ワタシの生まれた、というのは些か可笑しな表現のような気もするが、その時以前の記憶はまるでなく、何故ここにいるのか、名前は何なのかといった基本的な事すらもわからなかった。ただ存在している。それこそがワタシの全てであった。


といっても、もう何百年と前の話で最早覚えていることの方が少ないが。とりあえず古びた城のような建物の立派であったろう部屋でワタシは目覚めた。



それからのワタシの生活は酷いものであったろう。



何しろ何も知らず、何も分からないままなのである。

何もせず、ただ突っ立っているだけの生活。何度日が変わったのかも分からないが、何をすればいいのかも分からないワタシはただ立っていることしか出来なかった。



それでも何も感じなかった。

それでも何も思わなかった。



ワタシには人として或るべき何かが欠如していた。人ではないだろうと言いたい者もいるだろうが堪えてくれ。



何の話しをしていたのだったか。ああ、そうだそうだ、生まれた時のことだったな。




ワタシの生活、世界、全ては『ワタシ』で完結していた。ワタシには『ワタシ』だけであり、他に何もなかった。



ワタシにそれ以外が出来たのはいつの事であっただろうか。



覚えているなかでは、傷ついた一羽の鳥が倒れているのを見たのが最初であった気がする。



それまでにはない異物、ワタシはどうして良いのか全くわからなかった。助けたいという気持ちも有ったかもしれないが、その時は混乱する気持ちでいっぱいであった。



その鳥はすぐに亡くなってしまったが、ワタシはその瞬間、命の輝きというものを見た。



ワタシはその美しさに囚われてしまった。



それからワタシは旅に出た。ああ、確かそうだ。



それからの旅でワタシは常識と呼ばれるモノや感情と呼ばれるモノなどを知っていった。まぁ時間だけは限りなく有ったこともあり、様々な地域を周り、多くの知識を蓄えていった。


そして、直接触れ合うような事はなかったが、多くの命の輝きを見てきた。



しかし、ワタシは空虚なままだった。


それでもワタシは『生きて』はいなかった。


ワタシは『存在している』だけだった。



何が違うか分からないだろうか。だが、ワタシ自身もどう言えば良いのか分からないのだ。すまないが、雰囲気で理解してくれ。



何の話しをするのだったかな。



ああ、思い出した。大丈夫だ。




ワタシはどうしたって生きてないという事を理解した時、何と言えば良いのだろうか、寂しさというか淋しさというような何とも言えない気持ちになった。自分の気持ちさえ説明出来ない、不甲斐ないワタシで申し訳ない。



またズレてしまったが、話しを戻そうか。




そんなワタシが初めて本当の意味での『命』を知ったのは随分と最近のことだ。ワタシの歴史のなかでは、だが。



きっかけは単純なことである。今まではなかった『生命』との触れ合いである。


それまでワタシは見るだけで関わろうとはしてこなかった。関わりたいという気持ちも全くなかった。



そんなワタシの目の前に現われた1つの生命体、ヒトと呼ばれる生物は傷つき、今にも死んでしまいそうであった。



その姿があの日初めて見た鳥の姿と重なって見えた。




それが理由かは分からないが、とりあえず助けたいと思った。今思えばここからワタシは変わったのだろう。



幸い、それまでの旅の経験からある程度の処置が出来た。その時はこの瞬間の為に旅をしてきたのかと思ったりもした。



なに?運命など信じていない?



ああ、ワタシも信じてなどいない。 それでもその時はそんな気がしたのだ。



まぁアレである、そのまぁ、アレだ。



そんなことは置いておこうか。いやいや、話を逸らしたわけではない。戻そうとしただけだ。




まぁそこでワタシは彼女と出逢ったのだ。




今でも思う。彼女でなければワタシは変わらなかったのだろうと。


まっすぐひたむきな彼女、そんな彼女がワタシを変えたのだろうと。



彼女はまだ小さな子供だった。そのおかげかワタシに偏見なく接してくれた。



『貴方は私を助けてくれた。だから、優しいんだよ』



今だから分かるが、もしかすると怖がられていたかもしれない。ヒトは怖いものをなくそうとする。だからワタシを滅ぼそうとしたかもしれない。



死なない癖にだと?知っている。


それでも拒絶されることは辛いことだ。




ワタシは知識としてではない、感情、優しさ、暖かさを学んだ。




そしてある日、ワタシは彼女によって生まれ変わった。正確にはいつの間にか生まれ変わっていることに気付いた。



面白い表現だろう。生きてなどいないワタシが生まれ変わるなどと。しかし、まさにその通りなのだ。


彼女によってワタシはただの存在、現象、そういった命を持たないモノから、1人の生命としての道を歩み始めたのだ。


どうしてかなど言われても分からない。方法など無粋だ。ワタシの中で何かが変わった。ワタシはワタシとして命を得た。それが全てだ。




ああ、そうか。ワタシはこの時生まれたのだ。


この世に現われた時とは違う、あの瞬間に。

最初の頃に話したことは訂正せねばならんな。



それからの日々は大きく変わった。彼女が来てからの生活も大分変わったが、それ以上に変化した。何より全てのモノが色づいて見えた。



彼女と過ごす日は幸せに満ちたものだった。




ある時は一緒に馬鹿騒ぎをした。

それまで何も思わないようなことが本当に楽しく、面白く感じた。何故面白いのかはわからなかったが、とにかく笑えた。



ある時は共に悲しみを共有した。

今まで苦しくて辛いだけだったものが、分け合うことで楽になるのを感じた。苦しみを乗り越えて前に進む力をもらった。



ある時は些細なことで喧嘩もした。

何故喧嘩になったかもわからないほどに小さなことだったこともあり、すぐに仲直りした。しかし、その時の気持ちは何にも代え難い幸福感をくれた。



ある時は、、、




彼女はワタシに多くの宝物をくれた。





ああ、何とも素晴らしい日々だった。





すまない、少し感傷的になった。





ああ、そうだ。彼女は亡くなったよ。


老衰だ。




寿命の限り生きたのだ。仕方がない。





彼女も後悔してないだろう。





ただのワタシの思い込みだが。


いや、ワタシの願いか。



彼女が幸せであればいいという、ワタシの願いか。




もしくは、、、




すまない、上手く纏まらないのだ。




もうワタシに残された時間も多くは無いのだろう。





不死ではないのかだと?


良い質問だ。




あの日からワタシはもう不死者(アンデッド)ではない。




1人のヒトなのだ。




彼女がワタシに残してくれたプレゼントだ。


プレゼントというのは少し違うか。まぁいい。



ヒトとは言っても、普通の人とは違うようで少し長生きしたが、命がある事に変わりない。



ワタシはこの世界に()()()いるのだ。





ああ、話し足りないことがたくさんある。





いや、これはワタシだけの宝物にしよう。





ワタシしか知らない彼女との記憶。




ワタシしか知らない彼女との記録。





ああ、こんなに気分が良いのは久しぶりだ。





そろそろということかな。






なかなか幸せだったのだろうな。




良かった。





最後に貴方に、






いまできることをすること。





かんしゃのきもちはつたえること。






ほんとうにひつようなことはそれほどおおくはない。






、、、あぁ、きいてくれてありがとう。



ずいぶんとらくになったよ





、、、きょうも、つきが、きれい、だ










途中で何が描きたいのか自分で分からなくなってしまった……


反省しておりますm(_ _)m



あ、感想とか頂けたら幸いです、はい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ