表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/44

第三章 始まりの扉

「まず、今の状況をざっとまとめてみましょう」


 ネウマさんも【後ろ】で聞いてくれています、と前置きして、エスタシオンはどこから取り出したのか、一枚の白紙を皆の前に置いた。どこからか木製のテーブルも創られており、一同は「もうこの人何でもありだな」と失笑していた。


「はい、落ち着いて。まず、ここがヴァルド、こちらがアーリア、ここがアクア。そしてここがログレア、ここがセレスです。これらの国々で今、共通して起こっている問題は何でしょう?」


 指差しながら地図が現れてくる仕様に驚きつつも、シェーナは口を開く。


「世界中に一斉に現れた異能者──いえ、能力者への対処でしょうか。認可というか容認というか……」


 エスタシオンは、眉間に皺を寄せ俯いたシェーナの頭をそっと撫でた。


「そう、各国は【あの日】以来現れた国中の能力者の統率やいざこざの平定に頭を悩ませています。セレスは幸いそうした対応に慣れた国。そしてヴァルドは【アデュラリアの記憶とともに受け入れている】、アクアには強い発言力と予知能力を持つ巫女がいて、平定されている。ログレアは技術力と能力の融合の探求に力を入れることで難を逃れています。ただ、アーリアは元々能力者の扱いに不慣れな上、ずっと排斥してきた国。現在も国中が困惑する中、暴動も各所で起きているといいます」


「アーリアは、巫女のような統率者を必要としているということかな?」


 アズロが尋ねて、エスタシオンは微笑む。


「そうです、そして、操りやすい者を──国の傀儡にするために」


「なんてこと……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ