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ドロッセルⅤ

 ドロッセルは寒熱天衣サーマルハンドをドーム状に展開しながらミュルゼン島を走っていた。

 ハジ隊の基本戦術の軸は、ドロッセルによる結晶体クリスタルの破壊である。

 最大の利点は、対人戦闘がほぼ出来ないドロッセルであっても、寒熱天衣サーマルハンドを展開出来れば、そうそう撃墜おちないことである。

 欠点はドロッセルの魔導力エーテルのほとんどすべてを寒熱天衣サーマルハンドに費やしているため、活性化ドライブに回す魔導力エーテルが無いということ。つまり、今のドロッセルの身体能力は戦闘手アタッカーとしては下の下である。

 ドロッセルは寒さにより氷柱の出来た地面の上を歩く。氷柱は以外と脆く、少しの衝撃で砕けてしまう。氷柱だけでは無い、あらゆる樹木も凍り付き、何かの拍子で砕けてしまう。おかげでドロッセルの周囲には凍った倒木が山のように積まれ、行く手を阻む。


『ドロッセルちゃん、くるよ』


 顔の横に浮かんだ表示枠フレームから、ニトラの声が響く。

 ほぼ同時に、数筋の光の奔流がドロッセルの進行方向から飛んでくる。


「ウヒャゥッ!」


 びっくりしたドロッセルは頭を下げ、倒木の影に身を隠す。

 倒木に当たった光の奔流はそれを削り飛ばすように破壊する。

 それを見て、集束煌レンブラントが撃ち込まれたのだとドロッセルは理解した。


「どど、どうしましょうッ、撃ってきました」

『想定通り、だろッ、撃ちかえせッ』


 表示枠フレームの先のハジは、今まさに戦っているようで、時折金属のぶつかる音がした。

 それを聞くと、自分が惚けているわけには行かないと思い、ドロッセルは喝を入れる為に両手で頬を叩いた。


「は、ハイッ!」


 ドロッセルは倒木の影から手を出す、掌の上には紅い球体があった。

 小さな球体に分裂させ、集束煌レンブラントの飛んできた方向へ飛ばす。飛ばした先から、紅い光と爆発音がした。

 旧市街でのことがドロッセルの頭をよぎり、背筋が凍ったが、すぐさま集束煌レンブラントが撃ち返されたのでホッと胸を撫で下ろした。


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