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瞬花終答  作者: 銀色捺夜
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6

通り過ぎていく、黒塗りの車を眼で、追っていく。

前園は、わざわざ俺を見つけて車をとめたようだ。

律儀な奴。

俺は半ばあきれがちにそう感じた。

確かに、昨日アイツを助けた。


でも、それだけだ。

偶然でしかない。


前園を襲った男は、俺の目的だっただけ。


最初から奴らをつけていたし、奴らに狙われている女がいたことも知っていた。


夜の公園に入ったその集団をみた時、俺は事が終わってから、目的を達しようとおもった。


そうだ見捨てるつもりだった。


つまり、桐島 宗 が一人になった時始めて、奴を壊すつもりだった。

助けたのは本当に偶然。何がそうさせたのか分からないし、知りたくもない。

ただ、心がぐらりと変わり。

自然、肩をつかんだ。

本当、どうでもよらさそうに。

そう、だから俺が助けたのは、気まぐれなんだ。


そう、結論し終わるころにちょうど、校門前についた。

豪勢な私立校は、丘を丸ごとを敷地として、近代の洋館がそのまま巨大化したような作りの校舎を持っている。校門から入っても、まだ本館まで200mほど続く舗装された通路、もちろん清潔感のあるサッパリとした道の両側には芝生、そして豪奢な建物が左右対称に林立している。

そしてこの校門は、生徒を送る車がわざわざ入りやすいように作られ、円の形をとっている。中心には噴水もあり、とても高校には思えない、間取りだった。

まったく、美術館やアトラクションに間違えられても仕方のないつくりだ。

俺は見慣れたそれをサラッと通りぬける。

校舎へつづく道をつなぐ、ちょっとした凱旋門が


俺を嫌そうに歓迎した。

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