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フウリンソウ  作者: 榎田頼
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unit6

それから私は、軽い人間不信になっていた。


特定の人にしか心を開かず、いままで仲がいいと思っていた人たちとも距離を置くようになっていた。



昔から私を知る人にある日こう言われた


「お前は性格良くなったのに、生き方が下手になった。性格良くなるにつれて友達がいなくなっている」



自分では性格が良くなったとは思えないし、むしろ性格が悪いから友人がいないのだと思っていた。


「お前は、いろんな方向に中途半端にいい顔してる」


そんなつもりはなかった。


しかし、現実そう見えるのだった。



何を信じていいのかわからなくなった私が逃げた先はネットの世界だった。



私の知る人はいない。

共通の趣味を持つ人たちと繋がった。


ハマるのにそう時間はかからなかった。


そこでの生活はとても楽しかった。

気の合う仲間がいて、ただ趣味のことを話すだけで気が楽だった。


初めて会ったことのない人たちとグループ通話をしたりして、とても充実していた。


学校生活も、放課後の楽しみが私を憂鬱な気分から救ってくれて、全く苦にならなかった。


春休みはネットの仲間と交流が増え、リアルの交流がもともと希薄になっていた私にとっては心地の良いものだった。


ここにいてもいい、そう思える場所だった。

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