表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

お断る私

諸君、私はコントーラが好きだ。

コントローラである。

リモコンではない。

コントローラが好きである。

中でも一番好きなのはスーパーファミコンのコントローラである。

私の夢は自分のデザインしたコントローラを自分の満足の行く品質で具現化させることである。


私は嫌いなものが多い。

例えば食べるのが面倒な食べ物が嫌いだ。

魚とか、骨を取るのが面倒だ。

手巻寿司とか、食べるまでのプロセスが面倒だ。

カニなんぞ言わずもがなである。

嫌いなものの話をしろと言われればそれこそ日が暮れるまで挙げ連ねてはこき下ろせる自信はある。


しかし人間、嫌いなものの話なんぞ聴いていてもつまらないものだと思う。

例えば昨今のラノベの、ストーリーにまったく関係のない、誰にとってもどうでもいい、伏線でもなければその人物を語る上で必要でもなくただ文字数を稼ぐためにあるような長い長いおべんちゃら。

あんなもんは見ていてなぁんも楽しくないのである。

少なくとも私にはまったく楽しくない。

面白くもない。

どちらかと言えばつまらない。

眠い。

全校集会における校長先生のお話と同類だ。


ああ、うっかり嫌いなものをまたひとつ挙げてしまったかもしれない。

それはともかく。


嫌いなものを語るより好きなものを語るほうが有意義であり、また共感を得られないまでも楽しそうだと感じられることはあるだろう。

何より、語る本人が楽しい。

なので私はこれから、ここに好きなもののことを好きなだけ語ることとする。


しかしながら、好きなものの中にも気に入らない部分がままあるものである。

例えば私はコントローラが全部ひっくるめれば好きであるが、中でも現在主流のグリップの付いたコントローラは好きではない。

食べ物ならばスイカは好きだが、スイカの種は好きではない。

こういったどこか自分と咬み合わない点は、たとえ好きなものの中にも存在する。


そこで先に決める。

決めておこうと思う。


嫌いなものについてはその理由を言及しない。

嫌いだという事実を告げ、話題を変える。

好きなものは好きな理由をつけて語る。

裏側まで穿くほどに掘り下げて、しつこく、粘着質に。


先に断っておくが、私はろくな人間ではない。

有言は平気で実行しないことがしょっちゅうであるし、疲れやすいし飽きっぽい。

自分を立派な人間だとか特別な何かだとは思わないものの、可愛くはある。

可愛い物には人間誰しも意識の有無にかかわらず甘くなるものだ。

私は自分に甘い。

覆しようなく、言い訳しようなく甘い。

努力家でも勤勉家でも真面目でもない。

好きなものを語っている最中であっても、唐突にモチベーションを失って話を切り上げる可能性が大いにある。

なので完結と呼べるオチを付けてこのエッセイもどきを書き上げられるかどうかも保証できない。


それでもお付き合いいただけるというのであれば、そういった限りなく少ない可能性が微粒子レベルで存在するならば、しばしのお時間を拝借して駄文を披露いたそうかと思う。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ