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れとろげ!〜無趣味な男がレトロゲー好きの女に振り回される日々〜  作者: 税抜き100円の中古本
第二章「レトロゲーの女の子とデートしてみた」

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第十一篇「ワクワクしながらガチャガチャを引くも思ったよりも肩透かしな結果だった話」

「はい。私の口をつけたコーラ、タダでいいですよ♡」


「そっちの口を着けてないほうをくれ」


「……」


 チッと舌打ちをしプルタブを空けてない缶コーラを投げ渡す。


「先輩ってギャルゲーの主人公なら確実にプレイヤーから嫌われるキャラですよね」


「どうせ俺は面白みのない男だよ」


 プルタブを開け、中身を飲み出す。


「ふぅ……」


 甘い息を吐く。


「もうそろそろ昼だしさっさとガチャガチャやっちまおうぜ。腹も減ってきたし」


「それもそうですね……」


 一度呼吸を整える。


 ガチャガチャの投入口に百円玉を五枚挿入れる。


 レバーに指をかける。


 天愛の息が荒くなる。


「このクソゲーも出るのではと思うような緊張感……堪らないですね」


「なんでそんなものを引き当てることも前提で金を出す」


「よし……行きますよ」


 レバーハンドルをガチャンッと回す。


 下の排出口から大きめのカプセルがゴトッと吐き出される。


 カプセルを手に取る。


「蛇が出るか蛇が出るか」


 カプセルを開く。


「DSソフトですね」


 少しガッカリした表情で小さいソフトを手に取る。


「DS移植版の逆転探偵2ですか? 名作ですけどこれは外れですね」


「今オークションで見ると300円くらいの値段で売ってたぞ」


「クソゲーじゃないだけマシですか?」


 またコインを五枚投入する。


 レバーハンドルを回しガチャッと音が鳴る。


 排出口からカプセルが転がり出る。 


「……」


 中を開く。天愛の喉からオッと声が出る。


「のだめコンサートですか? これは知らないゲームですね。ちょっとAIに評価を聞いてみますか?」


「お前、AIも使うのか?」


「手っ取り早いですからね」


 AIアプリにゲームの名前を打ち、評価を聞く。


「クソゲーではないですがやはり五百円以上かと言われると以下ですね」


 最後の一回として投入口にコインを五枚入れ、レバーハンドルを回す。


 排出口からカプセルが落ちる。


 拾って中を空ける。


 天愛の目が少し見開く。


「これはDSソフトのパケモンダンジョン闇の探検隊ですね。これは調べなくっても相場価格五百円前後ってところです。ここに来てようやく帳尻があったって感じですね?」


「なんか嬉しそうじゃないな?」


「だってもっとレアなモノが出ると思ってましたから」


 少し肩透かしだとため息をつく。


 レイジも呆れ表情を浮かべる。


「いやポップアップに最大2000円と書いてあるからそんなにいいモノでないだろう。まぁ古いゲームに2000円も価値があることがびっくりだが……」


「まぁ戦利品としてはちょうどいいですね。最後の最後にいい物出ましたし……」


 チラチラとガチャガチャを見直す。


 レイジの指が天愛の耳を引っ張る。


「ほら約束だ。メイド喫茶に案内しろ」


「あ、待ってください……普通に歩けます! もう一回やろうなんて全然思ってませんから!」


「オタクはみんなそう言うんだ」


 このままだとガチでガチャガチャで散財しそうだった。


 レイジは心を鬼にして天愛の耳を引っる。


「……」


 意外と耳たぶの掴み心地が良いんだなと少しだけ、ときめくレイジだった。



つづく

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