第零話 はじまり
初投稿です!文章力がひっでえだろうけれど
よろしくお願いしますm(_ _)m
「………もう、朝か…」私は重々しい動きで
古ぼけた一枚布の布団から起き上がる。
外では既に切れかけの蛍光灯がチカチカと
光っていた。
ー此処は遥か地下深く、陽の光なんて
届かないほどの位置に在る街。
孤独と絶望の蔓延る街。
私は、物心ついた頃にはここで一人だった。
親の顔なんて覚えてないし、
誰かと笑った記憶なんてない。
ただ毎日延々と同じ日常を繰り返している。
今日も少ない食べ物をあさりにいつもの
ゴミ捨て場へとむかう。
「うぅ…相変わらずひっでえ臭い…」
ゴミ捨て場には無数の蠅が群がり、
ブンブンと羽音を鳴らしていた。
黒い色をしたゴミ袋をかき分けて
乾ききったキャベツの芯を見つけ、
それを口に咥える。とんでもない悪臭が
鼻を劈く。えづきそうになるのを堪えながら
キャベツの芯を囓っていると、
横から小さくゴソゴソと物音がした。
鼠かゴキブリかとおもったが、
どうやら違う。
「見に行くか…」と重い腰を上げて
私は音の出どころへと向かった。
そもそもここはどこかというと、
S県浜枩市の『64層』、最下層だ。
この浜枩市は、戦後国内最大級ともいえる
最大速度で発展し、首都東京にも
負けんとするばかりの街へとなった。
そこで面積が足りないとして
当時の県知事がこの地を
地上から地下64層までの、計65層に
分けて開発を進めた。
この計画は功を奏し、S県の発展の
一因へとなったが、
65と深すぎるあまり上層と下層の間で
深刻な経済格差が生じた。
今では上層は大都市となっている一方、
下層はスラム街のような風貌と
なっている………と放浪者の
髭の中年から聞いたことがある。
私は【深漆 イズ】多分15歳。
趣味とかは特にないし、
家族や友人もいない。
音の出どころに着いたから
自己紹介はおわりにしよう。
「えっと…貴方は…?」