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その差、一回り以上  作者: あさぎ
みんな違って、みんないい(感じにヤバい)
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10ー2ー1.夏休みデートラッシュ その2

 


 はい次!第二週は……秋水とカフェへ!


 彼の家の近くにあるらしい、おしゃれなカフェでお茶デート。

 ちなみに、行こうと言い出したのはまさかの彼の方だった。めずらしっ。


 気になる店名は、なんかフランス語だかイタリア語だかで結局読めませんでした……

 とりあえず、なんかシャレオツなのは分かったぞ!(?)


 時間はいきなり飛んで、目覚めたらもういきなりカフェの席にいた。


 テーブルの反対側にはもちろん、相変わらずムスッとした顔のあの彼が座っている。

 注文とか済ませた後という設定らしく、最初からすでに目の前には湯気の立った紅茶と美味しそうなモンブランが二人分置かれていた。




 それで……

 そこはちょっと薄暗くて落ち着いた感じの、アンティークなカフェだった。


 パッと見、周りには同い年はおらずそこそこ歳のいった方ばかり。

 囁くような控えめな話し声は時々聞こえてくるけど、とても静かで上品な空間。


(ううう……なんか、落ち着かない……)


 そんな中に高校生が二人……なんて、場違い感半端ない。

 気を遣ってか、周りの誰もそのことには触れてこないし気にする素振りも見せないけど、多分心の中では不思議に思ってるだろう。


 気にせず彼は涼しい顔で紅茶を啜ってるけど、私としては内心気が気じゃなかった。




 しかも、落ち着かないのにはまだもう一つ理由がある。


 それは、彼の服装の事。


(え、誰……)


 君、誰?分かっちゃいるけど、ほんと誰?


 シンプルながらも質の良さそうな白いシャツに身を包み、その上にこれまた高級そうなジャケットを羽織った青年が向かいに座っている。


 なんの前振りもなくいきなりこの彼の写真を見せられたら、知らない人ですって即答しちゃうと思う。そんなレベル。


(え……君、ほんとにあの秋水君だよね?)


 まさか違う席座った?この人、別人?

 いや、でもイベントの最初からこの席にいたし……システム的にそこを間違えるはずないんだよな……


 謎模様のシャツとかそういう変なのばっかり想像してたから、いきなりこんなまともなのが来るなんて正直完全に予想外だった。




 いや、確かに違和感全くないかと言われたらそうでもない。


 違和感はあるにはある……乙女ゲームらしくちょっとわざとらしいというか、心地良い違和感が。

 普通ならおかしいけど、乙女の妄想を形にしてくれてるって感じの非現実味。


 大人っぽい雰囲気の彼も、なかなかに目の保養ではある。


 でも、なんだか制服の時とイメージが違い過ぎて……

 本当にまるで別人みたいで……


(嫌いじゃないっていうか、むしろ良いんだけど……なんか落ち着かない……)



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