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アッケンデーレ(植物図鑑より抜粋)

 主にシクサゲル地方の乾燥地帯で見られる低木。

 オモモタフ科(オリジナルの科であるとの主張もある)の細長い頭がドーム状の花序を持つ低木の常緑性花木。花が盛りの頃は炎が揺らめいているかのように見える。乾燥した気候を好み、岩地にも見られる。花色は赤が多いが、黄色、オレンジ、赤紫のものも確認されている。枝や幹には揮発性の可燃物質が蓄えられており、冒険者などには焚き付けとして重宝される一面も。

 花の後には木質の果実が出来る。頭の丸い花序にいくつかの二枚貝が埋め込まれたような姿で、見た目通りかなり硬く、その状態で割り出しても種子は未熟で育たない。さらに硬い殻の内部にはごく小さな焔石(ほむらいし)が内包されていて、いたずらに衝撃を加えると内部が蒸し焼きになってしまうこともある。これは種子を狙う動物を追い払うための構造かもしれない。割れ落ちた炭化した殻の様子から、耐火性に優れ、この地域で頻繁に起こる火災からは守られていると予測できる。

 種は成熟すると割れ落ち、土や枯葉の中で発芽の機会を窺っているものと言われているが、確認はされていない。


 追記

 アッケンデーレの植生地は火山地帯に近く、地表、地中問わず大小の焔石が散見される。焔石は衝撃で炎を発生させる性質故、山火事や野火が多く、現地での調査はほとんど進んでいない。アッケンデーレ以外の植生は火災のたびに入れ替わっていると思われる。

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