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美女戦士ABCの一週間BGS  作者: 弥生えむ
第1章 思いがけず弟子を取ってみた

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ベアトリスの裏話解説1

ベアトリス:さて、可憐な美少女である私、ベアトリスがお伝えする、「美女戦士ABCの一週間」の裏話。始まりです!


アクア:可憐な美少女って、自分で言うか?


ベアトリス:私、十七歳で、みんなより年下だから良いの!


アクア:まぁ、そりゃそうだが・・・。


キャロン:この話に裏話などという大それたものはないと思うのだが。そもそも本編と比べてBGSはそれ自体が裏話と言えなくもないぞ。


ベアトリス:そういう話はなし。今回のテーマは「なぜ、アクアに水の要素が全くないのか」よ!


アクア:え、私の話!?


ベアトリス:そう。アクアというのはラテン語で水のこと。仮○ライ○ーアクアしかり、ウ○トラマン○ッソアクアしかり。アクアの名を持つものは全て水をイメージするキャラクターであるというのが常識。なのに、紅毛でチビで筋肉質で、気性が激しくて、勢い任せで、水魔法すら使わないのに、それがアクアというのはあまりにも不自然でしょう。


アクア:んな事言われてもよ。名前は私が自分で付けたわけじゃないぞ。そもそもなんだ、その特撮に偏った例えは! 後、全部私の悪口だろうが!


キャロン:そうだな。たとえば「大洋」という名前の子が登山家だったとしても、「太陽」と言う名前の子供がホストだったとしても、それは本人のせいでない。親の願い通りに育たなかったというだけだ。


アクア:その例えはなんだ。どっちも「たいよう」じゃねぇか。一般的な名前なのかよ。


ベアトリス:確かに実際の人の名前というのは親の気持ちがなまじ入ってしまったせいで、子供の実態にそぐわないことが多いわ。でも作品上の名前は別よ。必ず著者の思想が入るものなの。キャラクターに合わせた名前を付けるのはむしろ自然!


アクア:それ、メタ発言だけど。わかっているのか。ベアトリス。


ベアトリス:さて、ではなぜ、水の要素が欠片もないアクアに「アクア」という名前が付けられたのか。これは作品のプロット段階にさかのぼります。


キャロン:プロットか。かなり初期の頃だな。


ベアトリス:そう。そもそもこの作品のキャラクターは初めから5人と決まっていて、タイトル通りABCのイニシャルを持つ主人公と、兄妹という設定だったのです。


アクア:それ、BGTの話じゃないな。本編の方だ。


キャロン:BGTの方は結構いろいろなキャラクターが出てきたからな。


ベアトリス:そう。本編の最後にモンテスの名前が出てきちゃったけど、それは初めのプロットにはなかったこと。初めから5人のキャラクターしか名前を付ける予定はなかったのよ。そして、タイトル通り主人公はABCだけど、名前が決まっていたのはアクアだけで、他はイニシャルだけ。そして誰がABCなのかも決まっていなかったってわけ。


アクア:決まっていなかったって!? 私の名前が「アクア」じゃなかった可能性もあったのか?


ベアトリス:その通り。三人の美女を出すことは決まっていたけど、名前は未定。そして弄ばれる相手も幼い兄妹とは決まっていたけど、名前があったのはログだけでした。


キャロン:ログは決まっていたのか。


ベアトリス:そうなのよ。ログというのはRogueから取られた名前で、意味は「ならず者・悪党」


アクア:ログが悪党って? そりゃ無理があるだろ。情けねぇガキだぞ。


ベアトリス:そうね。でも初めは性格の悪いキャラクターとして考えていたのよ。ストーリーを固めていく段階で、どうしてもログに悪者要素を付与できなくなっただけなの。


キャロン:そうか? この先の話では、十分に・・・。


アクア:キャロン、そういうメタ発言は止めようか。


ベアトリス:ただ、もうログの名前を変えるのもはばかられたので、あえて逆要素で名前を付けることにしたってわけ。


アクア:逆要素? あ、つまり、私の名前って・・・。


ベアトリス:その通り。当時決まっていた名前は「アクア」だけ。水と最も離れたイメージのキャラクターとしては、短気で、適当で、淫乱で、自分勝手なアクアしかいなかったというわけよ!


アクア:おまえ、私の悪口しか言っていないだろ!!


キャロン:逆要素か。その話だと、私とベアトリスの名前も同じか?


ベアトリス:その通り。私のように清楚で、おしとやかで、周りもうらやむような美少女には、それにそぐわしくない、BやCから始まる名前を考えたの。そして私の場合はBear。つまり熊というわけ。この可憐な美少女に熊はあまりにも違っているでしょう?


アクア:ベアトリスのベアは熊から来ていたのか。


ベアトリス:そうよ。それを女性らしい名に変えてベアトリスなの。ちなみにBeatriceは英語ではビアトリスという発音が正しい上、熊とは無関係。熊と関係ある名前だと男性名でBernardがあるけど、今回はカタカナのベアにこだわったわけね。


アクア:キャロンはどうなんだ?


ベアトリス:Cから始まる名前でキャロンと正反対というのは難しかったみたいよ。何しろ、たくましくて、青髪で、男勝りで、ぶっきらぼうで、サディストで、傲慢で、そんなキャラクターの正反対なんてね


キャロン:つまりベアトリスは私に喧嘩を売っているということだな。


ベアトリス:結局Cから始めるとキャ、チャみたいな音になるので、いい言葉が浮かばなかったようね。そこで、カ行に変えて考えたところ、丁度良いキャラクターを見つけたの。それがCharōn。つまり、ギリシア神話の地獄の渡し守のカローンね。


アクア:ああ、確かにあれは男の老人だ。私とは似ても似つかないな。


ベアトリス:そう言うこと。カローンはキャロンとはまったく正反対でしょう。カローンからキャロンという名前が付けられたってわけ。


キャロン:どれもこれも、妙なこだわりだな。


ベアトリス:まぁね。そのために、私たちの名前のスペルも普通と違うのよ。アクアはAquaではなくAqcua。キャロンはCaronではなくCallon。そして私はBeatriceではなく、Beartriceというわけ。


キャロン:なるほど。しかし、そうなるともう一人のレクシアはどうなんだ? 彼奴の正反対というのはなんだ?


ベアトリス:レクシアは妹キャラで特に主張もない弱い存在の予定だったの。ログの肉親ということで、イニシャルをLかRか悩んだ結果、面倒だから日本語のラ行縛りにしたのね。ラ行でレクシアのキャラの正反対の存在を考えたところ、見つけたのがT.Rex。


アクア:それ、恐竜のティラノザウルスか?


ベアトリス:そう。凶暴な肉食獣とレクシアはまさに正反対。だからRexからレクシアという名前が付けられたのよ。


キャロン:この先のレクシアを見ると正反対ともいいがたいと思うが・・・。


アクア:だから、先の話はやめろ。


ベアトリス:というわけで、「なぜ、アクアに水の要素が全くないのか」でした。これからも続くので、ぜひ読んでね!


アクア:これ、続くのか?

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