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悩む4国②

第28章

 レノミンは、今日で大きな回復が望めない場合、きっと、皇子の生命は天に召されると感じていた。


 いつもの様に薬草湯で毒を出し、水分補給、マッサージして、霧に祈る。

 そして、倒れて行った。


 いつもと違うのは・・・グレースが皇子のベットでいつの間にか寝ていたことだった。


 夕方からずっと言い聞かせて、今日は、霧が出たら皇子の為に、全員で外に出るから大人しく眠ってね。っと、霧はやはり明け方まで残り、ベットは治療にあたる人の為にも大目に用意していた。


 グレースはシルキーに任せ、万全を期して、負けられない戦いと思い臨んだ。予想外は皇子の足元に気が付けばグレースがいて、皇子の手を握り締めて寝ていたことだけだった。


 エミリオはギシ達と王都に居るので別荘にはいない、寂しかったのか?好奇心なのかはわからないけど、レノミンはグレースらしいと思った、そして、前回と違うのはこの1点だけだった。

そして、皇子は目覚めた。


 「お母様、この可愛い女の子は誰ですか?」が第一声で、周りのみんなは歓喜に震えた。


 王妃が

 「天使でしょう・・・」


 そして、そのまま皇子は眠りについて、熱も少し冷めていた。


 ティアが急いで駆け付けグレースを抱いて別荘に戻っていった。


 その後、ティアはレノミンの所に来て、

 「レノミン様、昨晩、グレース様が外に出られた件、誠の申し訳ありません。父にもひどく怒られました。シルキーもグレース様がお休みになった事を確認していましたが、そのまま、手伝いに向かい、グレース様をお部屋にひとりにしていました。今回の事で、国同士で何か特別な事がおきるのではないか心配です」


 「----特別な何か???」


 「縁談とか?---いえ、大丈夫でしょう・・・グレースはまだ子供ですし。。」


 家令たちは心配しているのは、きっとグレースをグルガシ国にお嫁に出すことだろう・・・そうすると、領主が居なくなってしまう、グレースが、物心ついた時から6人はグレース様はお嫁には行かないで、お婿を迎えるとずっと言っていた。


 彼らの領主愛は半端なものではないと知っている。


 ティアがあまりにも落ち込んでいるので、

 「大丈夫よ、後で、王妃と少し話してみます」と告げた。

 「ありがとうございます」


 あんなに落ち込んでいるティアを初めて見た。よほど、アーサーに怒られたのだろう・・・。


 早速、レノミンは王妃を訪ねた。皇子がさっき目が覚めて、スープを口にしたと喜んでいた。

 「スープと言っても、ほとんど薬で出来ているスープなので、出来たら沢山召し上がってくださると、早くご快復出来るでしょう」


 王妃はレノミンの手を握り、

 「今回は本当にありがとうございました。このように招待して頂いてありがとうございます。別荘の方々にも親切にしていただきました。これから、しばらくは、まだ移動ができないのでこちらでお世話になります。申し訳ございません」


 「ありがとうございます」 王妃はずっと下を向いて泣いて感謝していた。


 「本当に皇子の回復を私たちも喜んでいます。---ただ、今朝のグレースの事ですが・・」


 王妃は真っすぐにレノミンを見て、微笑み、

 「はい、皇子には夢だと言います」


 「ありがとうございます。本当にお転婆でおちょこちょいな娘できっと、私のベットと間違えたのだと思います。ありがとうございます」


 「---ただね・・・・国王は仲人ずきな人で・・・自分の部下とか身内とかをセッティングすることが多く・・・今回はきっとグレースを気に入ると思っています」


 「---しかし・・・」


 王妃は頷きながら大丈夫と言う顔で話す。


 「レノミン様、わたくしこの別荘の人たちに恩を仇で返すことは出来ません。だから、皆さんにも、安心して下さいと申してください」


 「きっと、国王を説得してみます。でも、少しでもグレース様が、キュル皇子を、好きでいらしたらいいと、思っているのもわかって下さい。恋愛は自由です。私も国王の二番目の王妃で少し年を取ってから結婚しました。国王の事が大好きでしたが、国王も私を愛してくれるとは思っても、いませんでした。前の王妃をとても愛していたのを、知っていましたので・・・でも、国王が自分の事を好きだと言ってくれた時、皇子を授かりました。後で聞いたら理由があったのですが・・・・それは内緒ですが・・・・」


 「ふふふふ・・・・」

 「しばらくこのままお世話かけますが、グレース様が、キュル皇子と仲良くして下さるのを楽しみにしています」


 「はい、ありがとうございます。失礼します」


 廊下で待っているティアとシルキーは青い顔をして立っていた。それを見て、レノミンは少し真面目な顔で話す。


 「皇子の回復には時間がかかります、その間、グレースをしっかり見ていてくださいね。王妃と話しましたが、グレースの事は夢と言うことで落ち着きました」


 ふたりは黙ったまま深く頭を下げた。


 レノミンはこれで皇子がここに居る間、グレースに対してあの二人の締め付けが、厳しくなるのがわかったが、今は大切な時でそれもアリと思った。


 「まったっく、わがまま娘メ!!」


 次に日、皇子も回復が、グルガシ国王に伝えられた。国王は上機嫌になり、3か国の王を今度は自分の領土に招いた。皇子の事は心配だが、キース国王の母性と言うワードで、自分がそばに行っても仕方がないと悟ったのだろう。


 「昨日の、キース国王の海岸線の警備の件ですが、なかなかいい案が浮かびません。ここで話していても埒が明かないので、我が国に視察に来ませんか?」


 「もちろん、警備に抜かりが無いようにします。サンシン国の国王には我が国の精鋭部隊をお付けしましょう」


 「---私は身軽でサンドロさえ居てくれれば大丈夫ですが、カスター国王とシン国王はどうしますか?」


 「ここから、グルガシ国との国境を越えて、グルガシ国の王都並びに海まで行くとなると結構な移動になるでしょう。連れて行く軍の準備もあり・・・」


 「途中で襲われたら・・・・4国の国王が一斉に狙われることになる・・・・」


 「それぞれの国に向かってオトリに部隊をだして、車で移動しましょう」


 「3国すべてが、一斉に国に帰ります。その中には国王は居なくて、車で最短の道を進みます」


 「我が国には、武装した車2台がカタクリ国に来ています。その2台で進みましょう。運転は私とキース国王がして、サンシン国のサンドロの爆破技術は素晴らしく、彼をキース国王と同乗してもらいます。但し、一国だけがお供を連れるのは不公平ですので、一国一人ずつ優秀な従事者を連れて出ましょう」


 「カタクリ国とグルガシ国と王都と海岸を結ぶとなると・・・・結構、厳し道になりますね。互いの国境警備隊に連絡して意志の疎通が必要です」


 「とにかく、それぞれの国にもどる手立てをまず考えましょう。その後に我々が準備をして出発です」

 「いかがでしょうか?カタクリ国王・・・・・??」


 「いいでしょう。我が国の一番の腕前の兵士を選ばなくては、自分の身に、危険が迫って助けてくれる勇敢な兵士・・・・・少し考えさせて下さい」

 「グルガシ国王はもう決まりましたか?」


 「--一晩、考えさせてもらっていいですか?」


 「武器はハナ国の物が優れています。爆弾はサンシン国、後は道に明るい者で武道家、又は危険を察知することに優れている強者、とか全体でみると必要ですね」


 「そうですね。----すぐに決めるには大変だ」

 「2、3日後に出発でよろしいですか?」


 「では、明日の正午に、それぞれの一行は出発してもらい、その後、もう少し協議してから我々は出発しましょう」


 と、その夜は解散した。のは偽りで、その夜、すでに国王4人はカタクリ国の海岸線に向かい、車ごと船に乗り、その足でカタクリ国の海についていた。余りに簡単に、国を越えられてカタクリ国とグルガシ国の国王の落ち込み方は酷かった。


「これでは、いつでもS国に侵略されてしまう・・・・・」


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