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10頁:ほのぼの編終了

ヂヂヂヂヂ…

…ヂ


 あー、最近目覚めがいつもノイズによって、だなあ。


 …うっざー。


 あ、ってか、夜だ。


 空が暗い!


 んーふふ、…そろそろ活動開始しちゃおー。


 んじゃ、行くよ。



ヂ…

…ヂヂヂヂ…

 …今、シリアス…ですよ?

 うっざいんですけど。



 さて、階段を下りてと。


 …あっは、2-E…ここだあ。


 でも、今はいいや。

 …居ないし。


 先にやることがあるし。



 …ってか、恩人だしなあ。


 寝てて忘れかけたけど。













 さ、戻ってきたけど…。


 何してたかって?…忘れた。


 …多分、忘れた。




 またやってきました、さっきの教室。



 さてさて、居るかなあ?


 …居た。


 バーカみたい。


 あ、…気付かれた?

 …じゃあ、先手でも取るか。



「こんばんはー、何してるのですかな?」


「!」


 びくぅ、みたいなあ?


 ク…笑えるわー。


 ったく、僕の机の周りで何をごそごそと。


 …縦笛とかないよ?


 あ、僕女の子じゃないんだっけ。

 どーでもいいね。


「…な、何故…?」


「さあ?…ちょっとさ、屋上で居眠りしてたら夜になっちゃってね…で、忘れ物取りに来たんだけど」


 …筆箱、…机の中に入れっぱなしー。


「ああ、…えっと、あー、机の中?」


「そうそう」


「これか?…ほら、筆箱…投げるよ?」


「うん、…ところでさあ…」


 投げる前に…止める。


 …僕の物だからねえ、…投げさせないよ。

 投げても別に気にしないけど。


「こんな暗闇で何してんの?」


「…ん?ああ、ちょっと」


「ちょっと?あ、筆箱投げて投げて」


「ああ、…ほら」


 ヒョイっと、…筆箱が宙に浮く。

 …で、空中で止まる。



 わけないだろ。


 空中で止まったら、一気にSFもののお話に変貌しちゃうよ。


ヂ…ヂヂヂ

 そうそう、これはあくまで、ノイズものだよね…ってちげーよ。


 なんだこのノリツッコミ。


「サンキュー」


「ず、ずいぶん間があったね」


「気にしないで」


 …うん、ま…気に出来なくするけど。



 筆箱を鞄にしまう。


 ちょっとまっててねえ?


 …今、電気点けるから。


 パチッ。


「ちょ、な…何?」


「ん?…電気点けただけ」


「な…なんで?」


 …あっは、どうしよっかー。


「んー…バカを探すため?」


「っ!」


 おっと、やっと気がついたか。


 …すでにばればれなんだよねえ。


「…な、何を言って」ヂヂヂ…


 …ノイズ邪魔。


 ま、この一言どうでもいいけどさあ。


「んー?…今更?」


「何のことか…」


「ほーざくなー」


 …本当にねー。


 黙っとけっつの。


「ねえ、…そろそろ、君が何をしたか言ってあげようかー、…あ、現在進行形かな?」


「な、何を言って…」


「さっきからそればっかりだねえ」


 …も、めんどくさいな。

 あー、あっは。


 結構好きな部類の人だったんだけどなあ。

 …ちょっと見過ごせないや。


「…ま、アユアユー…じゃないや、歩くん。…君さあ…人としてだめだよねーそれ」


「何を言ってるのか…分からないな」


「ん?…歩くんほど頭が良くて分からないの?…ないよねえ」


「っ…」


 アユアユ…はあ。


 残念だよー。


 がっかりだよー。






 …もう、あんまり興味無いけど。





ヂ…ヂヂヂ

 黙れ。


ヂヂ…「だよ、前川…らしく」ヂヂヂ…


 …"らしくない"…か?


 あっは、うっせーよ。


ヂヂ…

 ノイズもうっせーよ。


 なーにをほざいてんのやら。


 …はあ。


「な…なあ、うん…僕は何もやってないって」


「あー、僕って一人称やめてよ、被る」


 まったく、影が薄くなるだろ。


「…は?」


「いや、こっちの話」


 ごめんごめん、唐突過ぎたね。


 とまあ、そろそろ飽きたし…本題かなあ。


「いじめっ子」


「な…何を…」


「…いじめっ子ー」


「うっさい!…僕は何も…」


「いーっじめっこー」


「…っ!うるさいんだよ!」


 …あー、っは。


 やっぱ、あんまり動揺してないねえ。


 …うん、分かってたけどさ。


 動揺してる振り、下手だね。


ヂヂ…ヂ「が、いじ」…ヂヂ「て?」


 …さあ?

 それは知らない。


 おっと、分からなかった?


 彼はねえ、多分、"誰が、いじめっ子だって?"って、言いたいんだと思うよ。


 …で、それは知らない。


「さあ?」


「ふざけてんのかよ…前川」


「…いや?」


 ちょっと、シリアス。


「あー、めんどいから、本題入るね。…毒は駄目だよ、毒は」


「!…なに、何を…言って?…ま、前川…」


「…はあ?今更?」


 めんどーくせー。


「…だからー、簡単に言うとさあ…、僕の隣の席に座っている来栖さんの机に毒塗ったよね」


「…なんの…ことだよ?」


 …もう、まじでめんどうくさい。


ヂ…ヂヂヂヂ…ヂヂ

 …お前の出番はもーちょい後。


 僕が聞きたくない単語がいっぱい出てくるだろうから、そんとき活躍してね。


 …たまには僕のために働け糞ノイズめ。


「…君、めんどい。…ったく、何の毒かなあ…んー、昏睡状態くらいにはなってるのかなー」


「だから、何を…」


「いい加減、やめたら、演技。全部知ってるの」


 もういい、全部言ってやる。


「朝、西川先生は流しちゃったけど、今日来栖さん休んでるよね。…で、多分一人暮らしで連絡ついてないだけだよね…っと、長文話すの疲れる」


 そんなに長くもないかな?


「あ、黙って聞いてね、うざいから」


 もういい、切ってしゃべろ。


「ちなみに、昨日は元気そうに帰ってたけど、うん。…家行ったら…死にかけてるし」


「まあ、僕が行くの、遅かったのもあるんだけどね…早く行動したらばれそうだったし」


「え…あ…」


 うっさい。

 話し中。


「病院行けば…多分平気。…だめなら、ご臨終だけど」


「いや…何の話…?」


 だから、人の話は静かに聞け。


「あ、ちなみに家の場所は昨日知ったわけだ。…遅行性の毒使ったのが失敗だね」


「あ「黙れ」」


 うるせーよ。

 ダマットケ。


「さーて、…うん。今やってる作業はさあ、後片付けでしょ?机の中を丁寧に拭いて、消毒して」


「何を言って…」


「…でさあ、君のせいで僕の筆箱だめになったじゃないか。ま、手は洗えばいいとして…多分口に含んだらアウトでしょ」


「っ…ちっ!」


「あ、逃げないで聞いてね。まあ、タオルで拭いてるくらいだし、結構安全な毒っぽいね…ひきょう者め」


 まったく、自分は安全圏内にいたいのか。


 …元美人殺人鬼以下だねえ。


 あの人は、…まあ、死ねばいいけど、自分の全てを賭けて僕を殺しに来たよねえ。


 …理由までは知らないけど。


ヂヂ…「って」ヂヂ…


 そろそろかな。



「うん、…違うって言うならさあ、自分の手とタオル舐めてごらんよ。…そしたら信じるよ」


「っ…くっそ!」


 あ、逃げた。


 …逃がすか、ばーか。


 ってー、走れないんだっけ。

 …知るか。


 構うもんか―!


 命の恩人に報いてやるぜ!


 なんか、ちゃらにされたらしいけど。


 …僕の記憶にないからノーカンだい!


「くっそ!」ヂヂヂ…「のくせに!」


 ほーら、きた。


ヂヂヂ…「ゃのくせに!」…ヂ


 あー、やっぱり。


 …どーせ、うん。


 僕だって新聞くらいは読むさあ。


 …昔のもね。


「は」ヂヂヂ…「のくせに、何言ってんだよ!」


 走って逃げる…廊下。


 ったく、うるさいなあ。


 …その不快なあだ名が本当に僕に適合してるかは、まだ分からないんだよー?


「こっちにくるな!」…ヂヂヂヂ「あ!」


 っつー、うっせーな。


 黙って走れ。


 …追う側の身にもなってみろ。


ヂヂ…

 あ、うるさいってば。


 っつー…足いってえええ!


 バタバタ…

 走る走る走る。


 逃げる、追う、逃亡、追跡。


 疲れた…。


「はぁ…ぜぇ…くっそ、何で…何で分かったんだよ!」


 …やっと立ち止まりやがった。


 っと、また屋上かあ。


 変な逃げ方。


 よっぽど混乱してんだな。


 …逃げ場がなくなってきたから、止まったんだね。

 僕をどうにかした方が楽だと思って。


「んー?勘」


「うそ言ってんじゃねえよ!…畜生!」


 あー、だーまーれー。


「正直言うと、君、チラチラ机見すぎ。バレバレだよ?分かる人には分かるの」


「なんだよ…!それ!」


 しらねーよ。

 

 分かっちゃったから、しかたないだろ。


「さて、と…どーするー?まだ逃げる?」


「…ぜえ…くっそ、知るかよ!」


 叫ぶほど…元気かあ。


 こっちは体中悲鳴あげてんのにー。


「…死ね!」


 ヒュン!

 …飛んできた。


 …瓶?


 ああ、毒カ。


 ドクカ。


 …おい。


 死ぬ死ぬ死ぬ。


 いや、どんな毒か知らないけど。


 多分、やばい。


 あ、当たらないし。


 ガッシャアンって小気味いい音。


 壁に当たって弾けて…垂れる。


「…あっは」


「くっそがあああ!」


 …叫んで、…特攻?


 まるで、僕のちょっと前を見てるみたいだ。


 …一ヶ月くらい前だっけ。


 しかし、動きが分かりやすいなあ。…避けやすいよ。





 ゴッ…と鈍い音。


「あぐっ…あはっ」


 いって…当たった。


 …避けやすいけど…体そんなに機敏に動けんかあ。

 いってーし。


「死ねえええええぇぇ!!!」


「っ…いった…あがっ、ぐっ!」


 痛い、殴るな。


 マウント取られた。


 殴られる、殴られる…いったいなああああ!


 って、切れたらだめだめ。


ヂヂ…ヂヂヂ…

 うっさい!


「はぁ…ぜぇ」


 …なんか、口の中痛い。


 …目の周りも痛いし。


 頭もガンガン叩きつけられて、痛い。


 ってか、乗っかられてるお腹重い。


 そこ傷口、痛い。


 いっそ、休むな。


 …あ、でも負けたら駄目なのか。…こいつを倒して、やっと恩返し?





 …っは!



 でも、どうしよっか。


 …あ、そいや、毒…、…おお、身近。


 んー、手届いたー。


「ん…?…あ!」


 気づいたなー。


 いくよー!


「…っ…えい!」


「ひっ…!」


 ほう、目についても駄目なのか。


 まあ、目は普通に痛そうだしね。



ヂヂ…「してんだ」…ヂヂ


 ああ、また聞こえない。


 ってか、やばい、またあのグニュってなるとこだった。

 よけてくれてありがとー。




 ツイデニ、マウントヤメテクレアリガトー。




 …今の、何?


 ま、いいや。


「わああああああ!!」


 勇猛果敢、…ちょっと前の(以下省略)

 

 今度は避ける…てか、避けれた。


「はぁ…くっそ!」


「…黙れ、糞はそっち」


 まったく。


 痛いし…最悪。




 さて、問題です。


 こっから僕はどうすればいいでしょうか?




 …答えは、決まってるよね。



 頑張る。




「な…殴らないでよ」


「うっさいんだよぉ!…お前は、知りすぎたんだ!」


 おい、気どってんじゃねーよ。


 お前はただの、…いじめっ子。


 …いじめっ子。


「あー、もー、いいから来いよ…」


「死ねよ!」


 言葉のレパートリー少ないな、ばーか。


 おらああああ!って、叫びながら来るな、怖い。


 …怖いってば!




 来るなってえ!






 あああああ!



 横にダッシュ!


 逃げれるか?


 っと、逃げれそうだ!


「待てってんだよ!」


 立場逆転。


 僕、追われる側、君、追う側。


 やったね、第一の目的、追う側の気持ちを知ってもらう、達成。


 疲れるだろ?自由に走れないから。


「っつ…あは…うー」


 といっても、疲れてるからやばいけど。


「殺してやる!!」


 夜の学校で叫ぶな。


 …響く。


ヂヂ…ヂ

 っく…反応してる余裕…ない!



 っと、我らが教室に到着。


 …僕の鞄も置き去りだぜ。

 筆箱だけ、とりだす。




「おい…ついたぜ…!」


 だから、お前は何の悪役?


 古臭いっての。


「く…来るなよ…」


 怖いってば!


「知るかよ…ははは、ほら、行くぜえ!」


 だからー、…て、もういいか。






 最期くらい、好きにさせてやるよー。





ヂヂ…ヂヂヂヂ…


 だから、あれ、何!?


 …ま、いいか。

 よくないけど。



 筆箱から…文房具を取り出す。



 …文房具。

 本来の用途とは違う使い方をしてごめんなさい。


 謝る意味も込めて、ごめんねえ…とさする。


 撫でるように、愛でるように、その凶器になりえる、狂気に満ちた文房具をなでなで。


「ははは、死ねえ!」


 …ああ、だめだ、あいつもう状況に酔ってるね。


 僕もだけどさ!


「おらああ!」



「わあああ!」


 今のは、僕。


 ほら、やる気…出さないとねえ。


 ってか、今回落ち着いてるなあ。





 …絶対安全な状況での喧嘩って楽し…。




ヂヂヂヂヂ…ヂヂ



ヂヂ…ヂヂ!


 うあああ、うるせええええ!


 AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!


 あああああああああ!!


 うわあああ!

 うるさい、うるさい!


 死ぬ、死ぬって、頭、割れちゃう!


 あああ!


 何、これ、ああああもう!

 

 って、しまった、前前!


「…あああ!」


 来てるって!


 ま、いいーけどさー!!!


 てか、短時間で色々考えすぎ、馬鹿!?





 ザクリ





「…え?…がはっ…あ…いってえええ!」


 おっと、無意識に手が出た。



 …握りしめられた、…ハサミ。


 いー、刺し心地じゃない。


 …まじ、悪寒がするね。



ヂ…ヂ…

 うっせ…いい加減…頭割れる。


「いってえええ!何、何したんだよおお!」


「叫ぶな、吠える…な。…別に、…ただの仕返し」



 あいつのお腹から、引きぬく…ハサミ。


 …今頃になって…きったああああ!



 ゾクゾクって…うわはあああ!!


 気持ち悪い、気持ち悪い!


 ああああああああああ!!!!!!


 また、やっちゃった!

 まただよ、本当に!

 あああああああ!!!!!!!!!

 

 刺しちゃった、グサリ、グサリ、グサリって、一回だけど!!!!!!


 ぎゃああああああ!!!!


 気持ち悪いぃぃぃ!


「いた…い…っ…助け…っ」


「黙れ」



 …あー、変な気分…気持ち悪…はきそう。


「がはぁ…っ…あ…苦し…なんで…っ」


「んー…?あ、ごめん!…やっぱりあれ、毒だったんだね。…忘れてた」


 あー、気持ち悪。


 頑張って、明るくふるまってるけど。


 …実は結構…きつい。


「…ごめんね…僕がハサミをなでなでしたりしなければ…こんなことには…」



 …確信してたけど。





 嘘だよ?



「…解毒剤、出せば?…どうせ、あるんでしょ?」


「ひっ…」

 

 言われて思い出したように…瓶を取り出す。


 ほんと、卑怯なやつ。



 でも、奪い取るなんて、無粋なマネ…しないよ。


 瓶をあけようとしてる…アユアユ。




 滑稽。




 その瓶を叩き落とす。



「がっ…やめ…」


「黙れ」




 割れて、広がる…解毒剤。


 あーあ、もったいねーなー。


「…どのくらいで助かるのか知らないけど、…舐めれば?」


「ひぅ…がっ…」


 あー、まじで苦しいんだ。

 そりゃそうだ、…傷から入ったんだから。


 んでも、それを許すほど…お人よしじゃないんだよねえ。



 んー、このまま、顔を蹴り飛ばしてもいいんだけど。



 …一応、元、親友…っぽいし。





 ま、…うん。






 イス叩きの刑で勘弁してあげる。






 ゴッ!



 あー、…っく…あは…気持ち悪。



 おえぇ…あっ。


「っ…ごほっ…」


 うぇ、なんか、…吐いた。


 …あー、そいや食べ忘れてたなあ。

 胃液しかでない。



 全然スッキリしないし。


 手に、…感触…。



 ああああああああああ!!!!!!


 また、もう!


 ぎゃああ!


 気持ち悪い!


 はぁ…ず…ぐ…。




 ずるずると、壁にもたれかかる…。


 ペタリ…座り込む。



「アユアユー、…生きてる?」



 どうでもいいけど。



 …あ、気絶してるだけっぽいかな。



 死んでもいいけど。



 あー、どうしようかなあ。


 事情聴取とか、めんどくせ。



 …ま、いやな大人に習おうか。









 金で解決。






 僕のあしなが弁護士さん、サイコー。








 …おっと、忘れてたけど、携帯が鳴っている。

 正確には…揺れている。小刻みに。



 ポチッ



「はい」


「…来栖…一応、助かったぞ」


「良かったー」


「疲れてるのか」


「まあ」


「…ところで、佐藤は?…どうせ捕まえにいったんだろう?」


「…佐藤?」


「佐藤、歩…違うのか」


 ああ、やっぱり、あいつ佐藤って苗字なんだ。


 どうでもいいー…おえ。


ヂヂ…ヂ

 …またきたなあ、ノイズめ。


「あー、そうですね、…目の前で死にかけてます」


「ふむ、…さすが」ヂヂヂ…


ヂヂヂヂヂ!


 警報を鳴らしてる、ノイズノイズノイズ!


 ぎゃああああああああああああ!!!!


 ああああああ!


 うわああ!


「……、安心しろ、私は気にしてない」


「っは…何を安心ですか?」


「…やっぱり疲れるだろ」



 ぐぁああああああ!


 今までで一番でかいダメージだぜええ!!


「さて、ふむ…来栖も一命を取り留めたようだし、…援軍に向かってやる」


「ありがとうございまーす」



 精一杯の…明るさ。



 あー、おえ。


「…まあ、そこで前川も休むといい。…死ぬなよ」


「死にませんよ」


 ブチッ


 切られたー。






 ってか、眠れる状況じゃねえよ。



 …手には毒ついてるし、周りぐちゃぐちゃだし、鼻血出てるし、口の中切れてるし。



 人が倒れてるし、毒まみれだし。



 アユアユがいじめっ子だって証拠も…まあ、これはどうでもいいか。


 もう、恩返しは終わったことだし。






 あー、忘れてたけど…僕に対するいじめっ子もいずれ見つけ出さないとなあ。



 …画びょうとか、やることが子供だけど。



 ってか、いい加減疲れた…眠い。



 おい、なんだ結局眠れるのか、僕。



ヂヂ…ヂヂヂヂヂヂ…

 もう、慣れたって…でも、うっさいから、消えてね。







 おやすみ…。



 あ、たまには声に出すかなあ。


ヂヂ…

 ちっ、うるさい。





「おや…すみ…」



 良い夢見ろよ、いじめられっ子A…てか僕。


 後、いじめられっ子B…。



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