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人間みんな紙一重。
「うまかったよ」-アルバート・フィッシュ(殺人鬼)-
部屋の小窓から射す太陽の光で私は目覚めた。
時計を見ると7時、気分が良い。
コーヒーをを飲むために湯を沸かし、シャワーを浴びる。
毎朝アメリカーノを飲むことにしている。
今日は特別だ。
買っておいた新しいエスプレッソをおろした。
「いってくるよ。」
猫のピーナッツに挨拶をして家を出る。
玄関を出ると、私は小学生のころの終業式が終わった後のような高揚感に浸っていた。
やはり外の空気は気持ちが良い。
私の体をすり抜けていく風が愛おしい。
あっという間に家から5分ほど歩いたところにある幼稚園に着いた。
幼稚園からはモーツァルトのアイネ・クライネ・ナハトムジークと子ども達の楽しそうな声が聞こえる。
最高の朝ではないか。
「さぁ、今日も一日頑張ろう。」
私は清々しい気持ちでカバンからサバイバルナイフを取り出し幼稚園の門をくぐった。