アクション・クリア
「やべえ逃げろwwwwww」
「マグナス!テメェほんとロクなことしてねえなオイ!!!」
一切息を切らすことなく走る黒ローブの集団。コケることもなくなにかから逃げているようだが…。
―――――遡ること数十分。マグナスがまた妙なことを考えたらしく、
「私にいい考えがある」
などと言いだしたのだ。実際、特に釣り上げるアイデアもないので許可を出したところ、マグナスはどこからかモヒカンを取り出し、火炎放射機を持って
「ヒャッハー!!!汚物は消毒だーー!!!!」
と叫び、雲海を駆け回ったのだ。
そしてそれが偶然にもエリアボスを怒らせる結果となり、今に至る。
「マグナス!テメェ今度こそぶっ殺してやろうか!!」
「俺らは逃げなかんとは言っても、結果的にボスは誘き出せてるし少しは軽くしてもいいんじゃね?」
「じゃあ囮作戦で生き残ればお咎めなしだ」
「マジ?」
「大マジ」
―――――――――――――――――
「よし、無事にあっちに行ったな」
遠くでマグナスが叫んでいるが、そっちはそっちでレイドが展開されている。そうそう死ぬ事もないだろう。
「それじゃ俺たちは裏から奇襲をかけるぞ」
「ウィッス」
「ういー」
「了解だぜ!ww」
――――――――――
「ヒィーwwwwwwwwww」
緊張感の欠片もない声が近づくと同時に雲海のボスらしき雲の化物…入道とでも言うべきか、が迫り来る。
「総員、戦闘準備だ!遠距離攻撃が可能な者は攻撃開始!」
今回に限っては本気も本気らしく、普段以上に支給品などが多い。以前まではなかった簡易用の魔法術の扱える杖などが具体的に追加された例だ。これによって近接であっても遠距離に対し有効な攻撃を放てるようになっている。
俺はというと、いずれ必要になるだろうと踏んでいた長距離狙撃用の長銃を扱っていた。
「んー…やっぱ属性弾のが威力出るなぁ…。相手が入道だから物理は通しにくいか」
「で、実際どうなんだ?魔法弾だったか属性弾だったか」
「アンダーテイカーさんか。そうだな…特に使用の違和感はないし、上手くできてるが、如何せん数がな…心許ない」
「こんなこともあろうかと、追加弾を貰っておいたトナー」
「いや、アンタのこんなことも~は過剰すぎて怖いくらいだ」
「要らないトナ?」
「いや、要りますけど、要りますけども!!」
「ホント死ぬかと思った…」
マグナスが安全地帯に入る。いよいよここからが本番だ。




