挑戦・辛酸
「攻撃方法が今までにないぐらいえげつないな」
一回目の討伐は失敗し、命からがら逃げ帰った俺たち海皇討伐隊は再びの作戦会議を行っていた。
敵の攻撃は全てにランダムな状態異常が付加され、その発生率は90%を超えていることはおそらく確定しており、状態異常無効系の装備を持たないプレイヤーが次々に被害を受ける地獄絵図となっていた。
幸い、回復アイテムを大量に持ち込んでおり死者こそ出なかったものの、その結果は士気に対して大きな悪影響を及ぼしていた。
「弾丸が通らねえ近付くと状態異常…これ全状態異常無効の装備作るしかないんじゃないか?」
「実際にそれを作れたらいいんだがな…」
議論は並行線をたどり、建設案など何一つ出ない。そんな暗雲立ち込める状況では、解決策は出るはずもなく。
そうした状態が3日ほど続いた。
そもそもゲームの装備枠が幾つかって提示されていか、そんな疑問を呈した結果、解決の糸口が見えた。
すぐさまギルド同士の横の繋がりを最大限利用して様々な耐性を付与する指輪や腕輪などの邪魔になりにくいアクセサリーを開発し、それらを貸与することで対策を取ることになった。
結果として装備することには成功した。
しかし、それだけではまだ足りない。
実際に防げなければ意味がないのだ。
その為試験的にモンスターを複数種類同じ狩場に集めて状態異常攻撃を受けるという今までのやり方とは明らかに一線を画した実験によって確かめることになったのだった。
「だとしても実際にやるとして、駄目だったら代償デカくないか?」
「だよなぁ…」
「ゴチャゴチャ言っててもくじ運の悪さが問題でしょうに…」
「俺がお前らの分も引いてやるよって行った結果これじゃねーか」
不毛な罵り合いをしながらも攻撃のダメージを抑えつつ状態異常を受ける。
が、その状態異常の特有の感覚は訪れない。
続いてほかの状態異常を試すと、やはり訪れない。
こうしてあちこちの狩場で狂気的にしか見えない実験を手分けして行い、壱週間ほど経過して漸くその効能が確かであると確認された。
そしていよいよ明日、リベンジを行う運びとなったのだった。




