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クッソ雑にVRゲームをやってみた  作者: ミドラ
虚構の世界のもたらした劇
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ゲーム・スタート

「このゲームにログインした諸君に通達だ。たった今、『電脳世界の王』と称される私がこのゲームを乗っ取らせてもらった。そして君たちにはリアルの肉体の生死をかけたデスゲームの参加者となってもらう。そしてこのデスゲームのクリア条件、それは1stシーズンにて各エリアのラスボスとされている陸・海・空の三王の討伐だ。無論、デスゲームの中であるため、HPが0になればその時点でプレイヤーのリアルの肉体も死を迎える。しかし、生きているのであれば肉体の健康状態をすべて保証しよう。それでは私を楽しませてくれたまえ!」



やたらとデカい音が完全に聞こえなくなり、人々は怒号を上げていたが、やがて人は疎らになっていった。


俺はそれを屋根の上から眺めつつ、どこか他人事のような調子で言った。


「……やっちまったなぁ」


ポーン、という通知音と共にメールが届いた。差出人の名は『電脳世界の王』

そして件名は『デスゲームにあたっての変更点』

態々全ユーザに通知とは、用意周到なことだ。それとも暇なだけなのか。


その内容はこう記されていた。


――――――――――――――――

●行動制限(歩行・乗降・跳躍など)は原則としてないが、未開放エリアに侵入する場合は隣接する開放済みエリアのボスを侵入したい者が討伐すること。

PK(プレイヤー・キル)は街・ポータルエリアの範囲外でのみ行うことができる。それ以外の場所ではアクションを起こそうとした段階で加害者サイドへペナルティを与えるものとする。

●決闘はどの場所でも行えるが、戦闘時には行うことができない。また、双方の合意の上でのみ開始でき、片方が受理しなければ決闘は行われない。この決闘の際は決闘者から決闘者以外及びその逆の場合も干渉は不可能となる。また、これによりHPが0となった場合でもデスゲームの脱落とはならない。

●「ログアウト」の代わりとして「睡眠」機能を用意

これは街・ポータルエリアの範囲内での未使用可能で、このコマンドを実行中の間は他プレイヤーからの認識をすべてシャットする。持続時間は最長8時間でそれ以前に目を覚ました場合でも解除される。最使用は解除後6時間のインターバルを要する。

●ストーキング・セクハラなど一部の行為に関しては加害者にペナルティを与える。

●ゲーム内の1日はリアルの時間に換算して6時間とする。

――――――――――――――――

という6つの項目が記されていた。うっかり消さないようにというわけか運営からの重要メールというフォルダに仕込まれ、ロックまでかけられている。


あたりを見るともう誰もいない。しまったな、だいぶ乗り遅れた感じだ。


まあ、元々他人のペースを気にしないので良いのだが。


初期装備を袋から取り出し(最初から装備はされていない不親切仕様)、それを装備して固まった体をほぐす。

「さて、と。行きますか」


遠目に見て人影の少ない方を選んで俺は向かう事にするのだった。


――――――――――――――――――――――――――――――

――(主人公)装備――

R/L:双銃   (R=Right hand,L=Left hand)

S:――    (Shield)

Pb:――    (Protector-body)

Pa:――    (Protector-arm)

Pl:――    (Protector-leg)

A:――    (Accessories)

C:旅人用の服 (Costumes)


――(主人公)持ち物―― R:Rocked(売却・棄却不可)

回復薬(小) 10

万能薬(苦)  5

R/識別用デバイス

識別用デバイスの解説

このゲームではいちいちシステムログに○○を覚えた、や能力値が○○上がった、などの情報が出ません。なので自身の状態やアイテムが何なのかということを判別するためにこのアイテムを使うことになります。

これは各プレイヤーに1台ずつのものであり、譲渡や紛失等が起こらないような仕様になっています。

このアイテムは使ってもなくなることはありません。

このアイテムを使用して表示されるのは全て運営の設定した正式名称であり、プレイヤー間の通称はある一定の割合を超えて使用されている場合に効果・効能・解説などの最後に記載されます。

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