短い永遠と
この短編作品は、超短編とも言える作品です。主人公も舞台も決められていない設定で、安易だと言うご意見もあることでしょう。私自身も書き込み足りない所はあると思います。ですが、一言一言を丁寧に選んで書いた作品ですので、少しでも何か感じるものがあれば幸いです。
僕らは永遠を夢見た。
月に到達したアポロ11号、メダルを掲げて満面の笑みを浮かべるスポーツ選手たち、100点満点のテストを嬉しそうに見せる無邪気な子供。
そんな小さくても幸せな日々が、日常が続くならーーそう願う。
だけどその反面、終わらぬ争いに涙を流す人がいて。苦しい場所と平和で呑気な場所の2つは、それぞれ辿るレールを逸れてしまったのかもしれない。決して交わることのない想いは、祈りは願いはどこまでも平行線を辿ってゆく。
あの時、君は言ったよね。
アダムとイブが出会い、禁断の果実を口にしたその瞬間から、運命は定められていると。
決められたレールを歩き続けることも悪くないと思えるなら、それはかなりの大物だと。
現実にハッピーエンドはほとんどと言っていいほど存在しない。答えがないからこそ、僕らは悩み続ける。瞼を永遠に閉じることになるその日まで。想いが灰に変わるその瞬間まで。
じゃあ、手始めに何をしようか?