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USBメモリ 14
『これはね、あの子がくれたの。
私が、存在した証が欲しいって言ったらね、じゃぁ残せばいいだろうって。
あの子はあんまりボイスレコーダーなんて使わないのに、どうして持ってたんだろう?
時々あの子に中を見せることって言う条件で、貸してもらってるの。
中を見て、あの子に繋がりそうな情報は削除したりとか加工するの。
──でも、その辺に関しては私の方が上だから、あの子に会いに行く前にバックアップとったりとかあの子に消されたのを復元したりとかしちゃうから、あんまり意味ないんだけど、そこに関してはあの子は知らないのか、無視してくれてる。
使わなくなったら返せって言われてるから、大事に扱わなきゃね。
まぁ、もうかなり雑に扱っちゃってるけど。』