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 【機械地獄〗  作者: amago.T/
13/31

USBメモリ 13

『私は、職業柄もあるけど、あんまり他人(ひと)に私のこと知られたくないんだ。

 知らない人に知られるのが、怖いの。

 それも職業柄だけど、たぶん元からでもあると思う。

……元を知らないから、断言はできないんだけどね。


 なのに、寂しいの。


 誰も私のことを知らなくて、もちろん私も自分のことなんか何も知らないのに、誰が私のことを知っているんだろうって思うとね、なんか、ここがジワってするの。

 涙はでないんだよ?

 私、こう見えて、あんまり泣かないの。

 おばけ屋敷とかで怖かったり脅かされると、もちろんでるよ?……でも、卒業式とか、お葬式とか、そんな感じのでは、今まで一回も、泣けたことはないの。

 どうしてなんだろう。

 みんな泣いてるのに、私だけ泣いてないなーって思うとね、もっとジワってするの。

 でも、やっぱり泣けないんだけど。

 慣れちゃったのかな。

──お別れに。


 そんな私が、誰かに覚えていてほしい、なんて、生意気だよね。

──ワガママだよね。……烏滸(おこ)がましいかも。

 なのに、やっぱり、私は……


  ……生きて、たいなぁ──……』

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