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USBメモリ 12
『思えば、私の存在って、希薄っていうか……あんま無いんじゃないかなって、心配になるんだ。
あんまり学校も行ってなかったし、友達も家族もいないし、思い出も無い……。
誰か、私のこと、覚えてるのかなって。知ってくれてるのかなって。
私、他人のこと言うのは大好きだし、結構ブッチャけちゃうことあるけど、自分の事言うのはあんま無くてさ。
なんか恥ずかしいし、自分でも、自分のことわかってないし。
誰かに、私のことを知ってほしいんだ。それで、私に教えてほしいの。
──私がどんな人で、何を思ってるのか。』