フジツボの死骸を見よ
遥か昔に息絶え、
岩に粘り着く
空虚な空洞となった
藤壺の死骸を見よ。
荒波に叩きつけられながら・・
過去の家である
虚栄の骨は、
まるで眼窩骨の様な
暗闇を空に晒す。
諸君・・
人生は虚しいのだ。
糸状虫が
肉を這う苦痛に耐える
鰤の様に・・
剰余の痛みを伴うこの地上で、
最終的に残るものは、
この空虚な穴だけなのだ。
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