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第23話 これは、罰ゲームですか?

次回は18日予約予定ですが、作者の都合により、間に合わない可能性があります。その場合は、活動報告に書かせて頂きます。ご了承下さいませ。

釣書がクリストファー様のお家から来た、次の日の早朝。クリストファー様の訪問の伺いの連絡が来ました。私にも外せない予定があり、3日後のお昼前に会う約束を致しました。


はぁぁぁぁぁ、気が重いです。


彼は悪い方ではありません。お話しをする分には、楽しい方でしょう。不愉快になったりした事はありませんし、話題も豊富でしたから・・・・・。

しかし、ご自身の影響力を、きちんと理解しているかと言えば、それは怪しい気がします。特に男女の仲は、どうなるか分からないのが、貴族社会です。小さな噂が原因で、意に添わない相手と結婚をするなんて、特に聞いた事がありますから。

とにかく、クリストファー様には、自分の与える影響力を、まずは理解して頂きたいです。

巻き込まれるこちらは、本当に大変なんですから・・・。


「ーーーーー大丈夫かしら?」


何だか暗雲が見えるように感じるのは、気のせいとは思えません・・・。このお見合い、お断りできないでしょうか。

私は盛大なため息をついたのでした。


◇◇◇◇◇


そして、とうとう来ました。クリストファー様が我が家に来る日です。朝から私は、メイドさん達に徹底的に研きあげられ、ツルツルピカピカです。ありがたくありません。今日は、水色のシンプルなドレスを着せられました。着飾るのかとヒヤヒヤしていただけに、ホッとしました。同じく、シンプルながら、可愛らしいアクセサリーを少しだけ付けて、品よくまとめられました。


「・・・・・」


思わず、鏡の自分を見ます。見慣れた姿ですが、今日は何処と無く、表情が戸惑っています。メイドさん達は、お似合いと誉めてくれましたが、私は曖昧に微笑むしか出来ませんでした。

ちょうど、到着したとのお呼びがかかり、私は庭へ案内されました。


「やぁ! エリスティーヌ嬢、久しぶりだ」


クリストファー様の挨拶は、いつも通り、紳士的な優しい笑みを浮かべたものでした。


「お久しぶりですわ、クリストファー様」


名前呼びは、お互いに許可をしているため、問題はありません。うちは、公爵家とは、子供同士の付き合いしかありません。付き合いを必要としていないからです。


「お見合い、受けてくれて感謝するよ」


「そうですか・・・我が家は伯爵家ですもの、公爵家からのお見合いを断れる訳ないでしょう?」


私もいい加減に頭に来ていたのでしょう。笑顔でチクリと申し上げました。彼はそんな態度に驚いたようです。普段はそんな態度はしませんからね。


「すまない、そんなつもりは・・・」


「では、どんなおつもりで、申し込んだのでしょうか?」


はっきり申し上げますが、私の人生計画では、同じ伯爵家辺りの家で、穏やかに過ごすことでした。だからこそ、このお見合いの意図が分からないのです。他にも居た筈です。彼に相応しい方が。まさか、お見合いが嫌で、私に来たのでしょうか? かなり、失礼ですが。


「・・・・・今日は、君にハッキリ言うつもりだったんです、エリスティーヌ嬢・・・僕と結婚して下さい! 君が好きなんだ!」


ーーーーー全身全霊で、叫ばれました。


はて、物語では、普通に片膝をついての、素晴らしいプロポーズだったのに、何でしょう? 思わず固まったのは、仕方ないと思うのです。

立ったまま、座りもせず、用意された美味しい紅茶の湯気が、虚しく虚空に消えていきます。

側に控えている、お互いのメイドと執事の、何とも言えない視線がきます。顔は無表情ですが、多分、我が家のメイドさんは、静かにお怒りですし、執事の皆様は、やらかした主に、内心で頭を抱えているのでしょうね。

ーーーーーこれは、罰ゲームか何かでしょうか?


「初めて会った時は、綺麗な子だと思った・・・、話してからは、君の聡明なところに引かれたんだ、君を知れば知るほど、好きになって、あの日のパーティーでは、息を忘れるくらい、美しくて・・・・・だから、だから! 君の家にお見合いを申し込んだ、エリスティーヌ嬢、君を一生大切にする! だから、僕と結婚を前提にお付き合いして下さい!!」


・・・・・えっ?


まだ、何も話していないのに、独白が始まりました。やはり、罰ゲームでしょうか・・・・・? 視線がいたたまれません!

と言いますか、クリストファー様!? 頭を下げてはいけません!!


「クリストファー様! お止めくださいませ! 貴方様は公爵子息なんですよ!? 伯爵家の娘に頭を下げては、公爵家の沽券に関わります!」


もうやだ! 誰か助けて下さい! クリストファー様、どうするんですか! この凍り付いた変な空気を!!

もう、私がパニック状態です・・・。あら、何だかクラクラしてきましたわ。


「エリスティーヌ嬢!」


「「「お嬢様!」」」


皆さんの叫び声が、やけに遠くに聞こえる中、私は意識を手放したのでした・・・。

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