第22話 女心と秋の空です
次回は未定です。次の予定は、決まり次第、活動報告へ情報をあげます。
あの釣書をエリーのいる伯爵家に送ってから、兄は嬉しそうにしてましたね・・・。拗らせてますからねぇ、お兄様は。手強いわ、エリー!
まぁ、カレンからの相談を装った、暴露なお手紙がありましたから、兄のアホな行動に、頭を悩ませる事になりましたが・・・。
「お兄様? あれだけ、口を酸っぱくして、エリーには分かりやすい話をしないと通じないと申し上げましたでしょう! 何故っ! 未だに通じていないのです!」
「い、いや、ちゃんと話したよ?」
「あれをちゃんと話したとはいいませんわ!」
エリーには、真っ直ぐに直接的な言い方をしないと通じないのです。美しく聡明なエリーは、間違いなく公爵家を支えてくれるでしょう。が、それは、意味がきちんと通じていたなら、です!
「『君が好きだ、結婚を前提にお付き合いしてくれ』とでもストレートに言わなければ、エリーには通じませんわよ!」
「わ、私には無理だ!」
はぁぁぁぁぁ、これだから、拗らせた男はっ!!
エリーは、何故か恋愛には疎いようで、それらしい言葉は、誉め言葉として、全て流されてしまいます。お兄様には、ハードルが高すぎる相手になってしまいましたわ。エリーは、あれだけ恋愛小説を読んでいますのに、何故に通じないのかしら? 兄にアドバイスして、恋愛小説を読ませて、そのセリフを言わせてみても、エリーは小説の話と勘違いしましたから・・・。兄には同情もしましたが、今は鬼にもならなければ!
「とにかく、エリーに直接的な言葉で、一世一代の告白をしてきて下さいませ!」
もう、釣書は送ったのです。後はありません! それに、我が家はノリノリですわ。両親は、エリーの聡明さ、勤勉さ、分を弁えるところや、優しい性格を気に入っていますし、是非にと思っています。歴史ある伯爵家と縁を結ぶ訳ですから、余計な横やりもありませんし。
が、問題はヘタレ過ぎる我が家の兄ですわ!
あれだけ、あれだけ!! ストレートな言葉を選べと申していますのに、アホにも程がありますわ。
「そ、そんなに、怖い顔で言わなくても・・・」
「 い い で す わ ね ? お 兄 様 ? 」
私は有無を言わせず、口許は笑顔のまま、お兄様を睨み付けました。エリーをお姉さまと呼べるかは、兄にかかっているのです。家族も最大限のバックアップをするでしょう。
「はい!」
あら? あんまりにも、やり過ぎたかしら? お兄様、真っ青ですわね。お母様に教わった通りにしましたのよ? お父様と喧嘩をした時に、たまにやってましたわ。お母様は効果があるから、たまになら効くといってましたけど、威力がありすぎますわね? 気を付けないと。
「・・・・・だんだん、母上に似てきたな」
「あら、ありがとうございます♪ さぁ、お兄様! 頑張ってきて下さいませね」
私、最大限の可愛い笑顔で、お兄様をお見送りしたんですが・・・・・、更に青ざめるのは、何故ですか!?
◇◇◇◇◇
さて、兄も行きましたし、私は私のやることをしてしまいましょうか。勿論、兄は先触れを出しましたし、後は結果を待つだけです。あれだけ注意したんですもの。何とかしてもらわないと、困りますわ。
しかし、我が家に喧嘩を売った皆様は、どうしようかしら? 公爵家に嫁に来る予定のエリーを、随分と困らせるなんて。
「ウフフ、さて・・・どうしてくれようかしら?」
カレンが助けるだけでは、駄目なのです。兄は、自分の影響力の強さを、幼い頃から学んでいましたが、恋愛に関する周りの動きまでは、流石に無理だったようです。女性人のやることを知れとは、流石に言えませんわ。えげつない影に隠された意味は、女性が使う隠語もありますの。私も、母について必死に学んだものです。
「あんな兄ですけれど、相手にされないからと、本命のエリーを狙うなんて・・・そういえば、しつこいのがいましたわねぇ?」
お兄様に一目惚れして、釣書を送って寄越した、侯爵家のワガママ令嬢。あれが嫁に来るなど、許す訳にはいきません。お母様と上手くかわしたと思っていましたが、諦められなかったのでしょう。
ーーーーーとはいえ、おいたが過ぎませんこと?
「ララ、準備はできて?」
「はい、お嬢様、完璧でございます!」
鼻息荒く頷いたのは、私付のメイドですが、影の一族出身故に、情報を集めるのは、得意なのです。今回はエリーにちょっかいをかけている、ご令嬢に絞りました。まぁ、それだけでも、数十人居るんですけれど。
「そういえば近々、お茶会がありましたわね?」
「はい、お嬢様、『当家主催の薔薇を見る会』です」
ララの情報で、ピンと来ましたわ。お母様に協力してもらいましょう。きっと、お母様も、八つ当た・・・ゴッホン。お母様直々に、お相手してもらい、私もお友達と、お話しすれば、いいかしら? きっと、お友達も、お母様と仲良くお話しが出来ますわ。
彼女達が、今後の社交界で苦労をするかもしれませんが、因果応報ですもの。
はぁ、楽しみですわ! これがきっと、ざまぁ! と言う、物語の定番なのね? いえ、もしかしたら、正義の魔法使いのかもしれないわね。
エリー、逃がしませんわよ!




