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第2話 お伽噺みたいです

お待たせ致しました!

次回は、16日、お昼頃です!

母と伯爵様の結婚式は、お互いが再婚同士でしたから、略式の簡単な物になりました。とはいえ、やはり歴史ある伯爵家。それなりの規模はありました。しかし母が幸せそうで、私は安心しました。

姉は豪華絢爛な式を予想していたみたいで、不服そうな顔でいましたが、再婚ですもの。当たり前です。

式も終わり、我々は伯爵家に向かいます。馬車は3台出され、花嫁と花婿が乗る1台目。次は、伯爵家の先代様夫婦と、伯爵様の実子さんが乗っていて、私達は3台目に母方の祖父母と男爵家を継いだ、母の兄と乗っています。うちは、男爵家同士の結婚でしたから、あっさり恋愛結婚が出来たと、前に聞きました。

家に着いて、馬車を降りてから、私達は見事に固まりました。姉は目をキラキラさせて、喜んでいましたが。目の前には、流石、伯爵家という、豪華なお屋敷がありました。

私、迷子にならないかしら・・・・・? 


「ようこそ、我が家へ」


伯様の言葉で、ようやく我に返りました。この後、伯爵家で花嫁側の方々ーーー今回は祖父母と、男爵様である叔父様ーーーをおもてなしして、結婚式は終わりです。確か、花嫁は大切にします、安心して下さい、という習わしと聞きました。ここをきちんとしないと、離縁もあるとかないとか・・・・。


「改めて、ようこそ、我が家へ・・・この子は私の娘で、君たちの妹になる、アンジェリーナだよ」


「これから宜しくお願い致します、この子たちは、長女のカレンディア、次女のエリスティーヌでございます」


初めて尽くしで、ふわふわした気分で居た私は、最後の最後で、ようやく紹介された新しい家族に、目が離せませんでした。


「アンジェリーナです、宜しくお願いします」


私の目の前に、挨拶と綺麗なカーテシーをする天使がいました! 金髪に緑目の天使は、私達に恥ずかしそうに微笑んでくれました。可愛い、その一言につきます。昔から妹が欲しかった私は、天使のような妹を可愛がることに決めました。例え、母と姉が微妙な顔になろうとも、私は知りません。


「・・・・カレンディアですわ」


「エリスティーヌです、宜しくね! アンジェリーナ様」


不服そうな顔でおざなりのカーテシーをした姉と、ニコニコしながらの、全力で仲良くしたい私の拙いけれど、一生懸命練習したカーテシー。伯爵様は苦笑いで、母は顔を真っ赤にさせていました。主に、伯爵様は私に対して、母は姉に対して、でしたけど。

そして両家の食事会は終わり、母方の皆様は安心したように、帰っていきました。


「まずは、部屋を案内しよう」


伯爵様自ら、私達姉妹の部屋へ連れていってくれました。今日は早く寝たいです。疲れちゃいましたもの。

そして、案内された部屋に、私はまたしても、唖然としたのです。


「さぁ、ここがカレンディア嬢の部屋だ」


事前に好みを聞いていたのでしょう。そこは、可愛らしい部屋でした。ピンクで統一された部屋に、白い家具。可愛らしいぬいぐるみに、お人形と、姉の好みを見事に表現されていました。キラキラした目で、部屋へ入った姉は、終始ご機嫌でした。


「さぁ、次はエリスティーヌ嬢の部屋だ」


「はい、ありがとうございます」


てっきり、狭い部屋だとばかり思っていましたが、姉と同じくらいの部屋でした。壁紙は、淡い緑色。私の大好きな色で、家具は白で統一されていました。姉に比べれば地味ですが、落ち着ける部屋でしょう。何より、部屋には巨大な本棚がありました。そこには、私の大好きな本や、知らない本が沢山置かれていました。


「わぁ! これ、お父様がくれた本! 伯爵様、ありがとうございます!」


何と、男爵家に置いてきた本が何冊か、棚にはあったのです。思わずギュッと本を抱えた私に、伯爵様が教えてくれました。


「君の叔父さんからだよ、彼とも私は仲が良くてね、君に渡して欲しいと頼まれたんだ」


何と、父の弟たる叔父さんは、私を気にかけてくれていたようで、わざわざお願いしてくれていたのです。思わず、泣きそうになりました。


「さぁ、今日はもう遅いからお休み」


伯爵様に促され、私達三人は各々の部屋で、眠りにつきました。

なお、アンジェリーナ様の部屋は、私達よりも更に広く、可愛らしい部屋でした。姉が悔しそうだったのが、印象的でした。姉よ、我々は連れ子です。分を弁えるべきなんですよ。


◇◇◇◇◇


私の知恵袋であり親友、そして男爵である彼の訃報を聞いたのは、私が仕事で領地へ向かう途中であった。


「な、彼が亡くなった・・・・?」


良く、困った時には、あの兄弟に知恵を借りていた私は、しばらく呆然としたのを覚えている。男爵と私とは同級生で、卒業後も何かと仲良くしていた。学者肌の彼も、次男も、家族自慢を良くするから、何となくだが、彼の家族は知っている。

だから、かもしれない。再婚の話が、何度も上がるからこそ、そして、親友の妻のピンチに、気づけば私は、再婚を申し込んでいた。

家族は反対しなかった。厳しいと評判の両親さえ、男爵を気に入っていたのだから。

何より、次女の方が気になった。葬式の日、たった一度だけ、泣いたあの子は、何故か自分の娘に重なったからだ。

再婚までは、お互いに子供がいたこともあり、トントン拍子に話は進んだ。子供の好みは、男爵の自慢でだいたい知っていたから、部屋はきちんと整えた。特に、派手さを好まない次女の反応が気になったが、どうやら成功したらしい。分を弁える次女の固さが気になったが、新しい家族を私は大切にしたいと考えている。

しかし、新しく男爵になった、親友の弟から、まさか土下座され、幸せを懇願されたのは、本当に驚いた・・・。エリスティーヌは、本当に可愛がられているらしい。

渡された本は、子供向けの本だが、かなり難しい部類の本だ。女の子が、政治や歴史を読む・・・親友が自慢していた理由が分かった気がした。

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